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【インドネシア入国】APECビジネス・トラベル・カードとは一体何?

APECビジネス・トラベル・カードは、APEC各国を出張するビジネス関係者が、域内移動を円滑にできる特別なカードです。

略してABTCとも呼ばれます。

インドネシアも日本もAPECに加盟していますので、対象となっています。ABTCとは、どんなカードなのでしょうか。簡単に解説します。

ABTCのメリット

  • ABTCの有効期間内(5年間)であれば何回でもABTCの裏面に記載された加盟国においてビサなしで入国できます。
  • 国によっては、入国審査にABTC専用レーンがある場合があり、早く入国審査が受けられる。

申請要件

ABTCを取得するには、いくつか要件があります。
まず、プロスポーツ選手、報道特派員、芸能人、音楽家、芸術家は取得できません。
その上で、

  • APECビジネス諮問委員会の日本委員等の業務に従事している
  • 金額の多寡を問わず、貿易・投資実績のある企業等の経営者や、その企業に雇用されている方で、貿易等の事業を行う目的として渡航が必要な方
  • APEC日本支援協議会の構成団体の職員、その団体の会員である機関の経営者又は当該機関に雇用されている方で、貿易等の事業を行う目的として渡航が必要な方

日本支援協議会の構成団体は、下記となっています。

  • 日本経済団体連合会
  • 日本商工会議所
  • 経済同友会
  • 関西経済連合会

他要件として

  • 有効な日本国パスポートを所持している
  • 申請書等提出書類に虚偽の記載がないこと
  • 犯罪歴がないこと

パスポートを持っていれば問題ありません。

貿易・投資実績は商工会議所に入会で免除

ABTCの申請要件の中に貿易・投資実績が必要です。金額の多い少ないは問われないようですが、過去1年以内に輸出入や外国企業との契約締結、外国企業への投資実績が必要です。

貿易・投資実績の要件をクリアする一番簡単な方法が、商工会議所に入会することです。商工会議所に入会することで、貿易・投資実績の要件が免除されるからです。

申請書類

新規申請で一般的な必要書類は下記の通りです。

ABTC申請書 こちらからダウンロードしてください

  • 顔写真(45mm×35mm) 2枚
  • パスポートコピー(顔写真・身分証明のページ)
  • 在職証明書
  • 所属企業等の登記事項証明書
  • 貿易・投資実績を示す文章、決算書・損益計算書の関係部分のコピー
  • 企業パンフレット
  • 返信用封筒(申請者1名につき1通)
  • 郵便切手(返信用封筒に貼付 国内402円)
  • 収入印紙 13100円(手数料納付書に貼付)

申請手続

  • 申請書類一式を外務省に郵送
〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1
外務省経済局アジア太平洋経済協力(APEC)室
「APEC・ビジネス・トラベル・カード」ABTC班
  • 外務省で申請要件の審査
  • その後ABTCの参加国で事前審査
  • 全ての参加国で事前審査結果が揃った後、ABTCの発給手続きが開始

申請からカード交付まで通常であれば平均約6ヶ月程度かかります

外務省に申請後約2ヶ月程度後、申請番号や事前審査状況をABTCシステムサイトで確認できるようです。

各国で、新型コロナ感染で外国人の入国を禁止しており、ABTCカードの審査も停止状態となっているようで、取得までかなり時間がかかる事が予想されています。外務省からも審査時間が長期化している情報が出ています。

インドネシアでは現時点でABTC入国できるか不明

インドネシアで2月9日に発表された回章によりますと、電子ビザ(e-Visa)による入国は可能との情報が発表されましたが、ABTCによる入国に関しては、文章での確認がとれていないとの情報です。

まとめ

ABTCは、APEC域内をビザなし渡航できる最強カードです。各国でビジネスビザを取得する必要がないという事ですが、審査時間も長期化しており、新たに取得できるのはいつになるか全く不明です。

ABTCカード所持者でも、各国の入国規制や制限に関し例外なく取り扱うという国もあり、各国で対応が異なります。

インドネシア1国のみでビジネスする際には、ABTCよりもインドネシア側の訪問ビサや一時滞在ビザを取得するのが一般的でしょう。ABTC専用レーンも、海外渡航者が大きく減少したので必要ない状態です。

ABTCカード取得も検討したい思った時期もありましたが、今は様子見という感じでしょうか。

kenji kuzunuki

葛貫ケンジ@インドネシアの海で闘う社長🇮🇩 Kenndo Fisheries 代表🏢 インドネシア全国の魅力を発信🎥 タコなどの水産会社を経営中25年間サラリーマン人生から、インドネシアで起業してインドネシアライフを満喫しています。 インドネシア情報だけでなく、営業部門に長年いましたので、営業についてや、今プログラミングを勉強中ですので、皆さんのお役にたつ情報をお伝えします。