【インドネシアバリ島】キンタマーニ高原バリ・ヒンドゥの伝統的住宅訪問!伝統的な住宅の特徴とバリ人の信仰心に触れる!
バリ島キンタマーニ高原を訪れ、バリ・ヒンドゥ教の伝統的な住宅を見学してきました。バリ島の農村地域では、近代的な住宅が増えつつある一方で、バリ・ヒンドゥ教の教えに基づく伝統的な配置が重要視されています。バリ人の家族の住まいを訪ね、彼らが守る伝統的な住宅スタイルについてレポートします。
伝統的な住宅は配置がポイント!
デンパサールなどの都市部では近代的な住宅が建ちつつあるバリですが、それはある意味特殊なケースで、バリ島の農村部にある伝統的な住宅は、バリ・ヒンドゥ教に則った典型的な配置に特徴があります。
キンタマーニ高原の典型的な民家は、道路に面した一番目立つ場所に家族用のお寺があるのが特徴です。お寺以外はレンガの塀に囲まれていて、間口は狭く入り口に小さな門扉があるだけです。
外からは家の様子はほとんどうかがうことができないのですが、門に中には入ると、東屋風の建物が複数並んで建っています。バリの人々は、バリ島最高峰のアグン山を崇拝していて、山側が浄、海側が不浄とする考え方に基づいて部屋が配置されています。お寺や祠は山側に、台所やトイレは海側にあります。渡り廊下などがなく、庭の中で一部屋毎が一軒家のように独立して建物があり、魔物などの侵入を防ぐためにすべての扉や窓が小さく作られているのが特徴です。結婚した子どもたちが家族と同居する場合は、庭の空いている場所に独立した部屋を作って大家族で同じ敷地内で暮らすのが一般的です。
家族寺が必ずある
バリ・ヒンドゥの家族の住まいには、必ずと言っていいほど家族用のお寺があります。バリの人々にとって、家族寺は神と共に暮らす特別な場所であり、家の中で最も神聖な場所とされています。お寺は家からアグン山を望む方角に位置し、入口には石で造られた割れ門があり、中に祠(ほこら)があります。ヒンドゥ寺院のミニチュア版のようなつくりとなっています。寝る時には、アグン山(家族寺)の方角に足を向けないようにし、お寺より上に建物を建てないようにするため平屋が多くなっています。2階建てにする場合は、屋上にお寺を作るそうです。洗濯物もお寺の近くには干さない、掃除道具もお寺と家で使用するものを分けるなど非常に神聖視されています。
お寺、家、車の順で貯金を注ぎ込む
バリ・ヒンドゥ教の家族用のお寺を作るのも大変な額のお金が必要になりますので、働いたお金を貯金しながら少しずつお寺を作っていきます。今回訪問したバリ人は、日本で研修生として働いたお金を投入して家族寺を作ったそうです。働いたお金はもちろん家族の生活費に充てる一方で、貯蓄した資金を優先的にお寺建設に割いています。ある程度お寺が完成すると、自分たちの家を建設し、その後に自家用車を購入することが一般的です。バリでは宗教行事なども頻繁に行われるため、お金がいくらあっても足りないと嘆いていましたが、彼らの信仰心はお寺の完成が何よりも重要であることを示しています。
家族やお寺のために一生懸命
バリの若者たちは伝統を守りながら、家族やお寺のために一生懸命働く姿勢を持っており、その姿に触れることで、日本人として私たちが大切にすべき信仰心や伝統の尊さを改めて感じることができました。訪問先の家族は、私たちにお酒を振る舞いながら心温まるおもてなしをしてくれました。感謝の気持ちを胸に、家族との別れを惜しみつつ、次の宿泊先のホテルへと移動することにしました。
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