カリマンタン島の東州都サマリンダと石油都市バリクパパンの2大都市がある東カリマンタン州に行くことになりました。ジャカルタから首都移転が決定したヌサンタラは、バリクパパンが最寄りの都市となります。そんな東カリマンタン州について調べてみました。
カリマンタン島(ボルネオ島)は、インドネシア、マレーシア、ブルネイの3つの国が同居する日本の面積の2倍近い広さの大きな島です。熱帯雨林が広がるなか東カリマンタン州の中心都市バリクパパン(Balikpapan)はオランダ統治時代から石油精製所が設置されいる港町になります。バリクパパンは資源が豊富なことで知られ、木材や鉱物資源、石油製品などの輸出産業が盛んです。
バリクパパン市を経済的な観点から見ると、空の玄関口としてスルタン・アジ・ムハンマド・スレイマン・セピンガン国際空港空港があります。新しいターミナルが2014 年に運用開始以降、年間1,500万人以上の乗客を対応することができる搭乗ゲートがあり、ジャカルタ・スカルノハッタ空港、バリ・ングラライ空港の次に大きい空港となっています。また東カリマンタンで最大のスマヤン (Semayang) 国際港があり石油・天然ガス関連の輸出の玄関港になっています。東カリマンタンの州都はサマリンダですが、戦略的な位置関係から東カリマンタン州の玄関口として急速に発展、人口は約70万人となり、国営プルタミナの石油関連の仕事などで移住してきて毎年5%以上人口が増え続けています。
2022年1月18日インドネシア国会は首都をジャワ島にあるジャカルタからカリマンタンに移す根拠となる「首都移転法案」を可決しました。東カリマンタン州の北プナジャム・パスール県とクタイ・カルタヌガラ県にまたがる国有地を含む地域に新首都「ヌサンタラ」を建設するということが決定しました。新首都ヌサンタラの玄関口がバリクパパンとなるので、今後さらに発展することが予想されています。
マカッサルに居るインドネシア人にバリクパパンに言ったことがあるか尋ねると、特に観光地があるわけでもないので、仕事で用がある人しか行かない都市のようです。マカッサルからバリクパパンまでは、直行便の飛行機を利用して約1時間で到着できますのでジャワ島・バリ島よりも位置的には近くなります。パリクパパンといえば、石油や石炭などの資源が豊富で森にオランウータンが生息する場所程度との意識のようです。マカッサルの先住民であるブギス人が東カリマンタンに移住してバリクパパン市が出来上がったことを考えると、民族的も近いのですが、マカッサルに住むインドネシア人にとって、バリクパパンだけでなくカリマンタン島の全体がよくわからない土地のイメージのようです。
カリマンタンは、広大なジャングル、珍しい野生動物、手付かずの自然、伝統生活様式を守り続ける神秘的なダヤック人、そして魅力的な伝統文化など、実に多彩な魅力を秘めたように思えるエキゾチックな感じにさせてくれるので、初めてバリクパパンに行くことになりました。これから東カリマンタンの渡航が始まります。