マカッサルの空港、スルタン・ハサヌディン国際空港が大きく生まれ変わりました。何十回と利用してきた地元民の私にとっても、今回のリニューアルはちょっとした衝撃ですが、飛行機を降りてから出口まで、相当歩かされると話題になっています。しかし、その歩く道すがら、マカッサルの空も、変わりゆく街の姿も、しっかりと見えてきました。今回は、ガルーダインドネシア航空の到着便に合わせ、新到着ターミナルを「実際に歩いて」検証してきた体験を、地元民目線でお伝えしたいと思います。
昔のスルタン・ハサヌディン空港は、正直、どこか素朴で、良くも悪くも「地方空港らしい」雰囲気が漂っていました。
飛行機を降りたら、薄暗いターミナルを歩き、荷物を受け取るスペースもこぢんまりとしていて、ピーク時には人があふれ、冷房も効かず荷物が出るまでに汗だくになることも。
それが今、空港全体がまるで別の顔を見せ始めました。旧ターミナルの隣に新設された、広々とした到着エリアの運用が1か月前から開始されました。
到着後は連絡通路を進み、広いロビーを抜けて、外のピックアップゾーンへ向かう設計です。
途中には歩く歩道も設置され、広い通路と高い天井のおかげで、圧迫感はまったくありません。
そして、タクシーなどのピックアップエリアまでは完全に屋根が整備され、駐車場まで歩く必要もなく、荷物をそのままピックアップ車両まで乗せることが可能になりました。
これまでの「マカッサル空港=ちょっと不便」というイメージは、見事に払拭されたと言えるでしょう。
ガルーダインドネシア航空がマカッサルに到着。ゲート6番に到着してから、飛行機を降りたその瞬間にタイマーをスタート。
荷物受取なし、トイレも寄らず、ひたすら歩く。
そんなシンプルなルールで、どれだけ時間がかかるか検証しました。
結果は――
「10分18秒」。
途中には動く歩道もあるものの、それでもなかなかの距離感。
以前の、「荷物のピックアップをしたらすぐ外へ」の感覚からすると、
「こんなに歩く場所だったっけ?」と思わず苦笑いしてしまうほどです。
到着通路もロビーも、余裕たっぷり。人混みのストレスなし。
これで、到着便が重なっても荷物の受取がしやすくなりました。
タクシーの呼び込みスペースが確保され、わかりやすい導線になりました。
東インドネシアの玄関口にふさわしい顔つきになった、と実感します。
歩く距離を考えて、手荷物はコンパクトにまとめる
時間に余裕を持ったスケジュールを組む
着いてすぐの移動予定は詰めすぎない
特に、市内移動の予定がある場合は、
到着後プラス15分〜20分くらいの余裕を見ておくと安心です。
10分間歩き続ける中で、ふと感じました。「マカッサルも、どんどん成長しているんだな」と。
かつてはのんびりした港町だったマカッサルも、今では空港をはじめ、街の風景そのものが少しずつ洗練されてきています。広い通路、きれいな施設、スマートなサービス。空港は、まるで街そのものの縮図のようです。
これからマカッサルを訪れる皆さんにも、新しくなった空港で、
「ああ、街が変わっていくってこういうことなんだな」
そんな小さな発見を、ぜひ味わってほしいと思います。