まさかの1時間早め搭乗? バティックエアID6760便で夜のバリからマカッサルへ
バリ・デンパサール空港の国内線ターミナルでリニューアルしたラウンジを満喫したあと、いよいよ今回の旅の最終区間、マカッサルへ向かいます。搭乗するのはバティックエアID6760便。定刻では21時30分発ですが、なんと1時間も前の20時30分に搭乗開始とのアナウンスがあり、思わず「そんなに早く?」と驚かされました。早めに機内に乗り込めるのは嬉しい反面、実際の出発はどうなるでしょうか。
予想外の早めアナウンス「20時30分に搭乗開始」アナウンスに焦る
バリの国内線ターミナルは国際線ほどの混雑がなく、ラウンジも落ち着いた雰囲気で過ごせました。時間はまだ20時過ぎ。通常であれば21時30分のフライトなら、搭乗開始は21時ごろというのが通例です。それなのに、空港内のアナウンスで「バティックエアID6760便にご搭乗予定のお客様は、搭乗口へお越しください」と流れたのは、20時30分ちょうど。
「え、1時間前?」と思いつつも、慌ててラウンジを出て搭乗口へ急ぎます。旅行者の多くは「そこまで早く行かなくても大丈夫だろう」と思っているのか、意外と列は短く、スムーズに搭乗口を通過できました。
バス移動で機体へ
ボーディングパスを確認してゲートを進むと、外にはすでにバスが待機しています。国内線ターミナルでも沖止め(ターミナルに直接接続されていないスポット)に停めることが多く、バスで機体まで移動するのが一般的です。

バスに乗り込むと、やはり搭乗時間の早さに戸惑ったのか、乗客の数はそこそこいるのに、まだ余裕がある印象。窓の外を見ると、夜のランプエリアに整列した飛行機のライトが幻想的に点滅しています。「あれが今日の乗る便かな?」と探すのも、沖止めならではの楽しみです。
エアバスA320(PK-LAL)の21Aの窓側シートへ
バスを降りると目の前にあったのは、バティックエアのエアバスA320機(機体番号:PK-LAL)。白と赤、そしてバティック調の尾翼が暗闇の中で映えています。タラップを上がって機内に入ると、客室乗務員が笑顔で出迎えてくれました。

指定された座席は21Aの窓側で、「夜景を楽しみたいから窓側を選んで正解だった」と思いつつ、自分のシートを確保。座席そのものは一般的なエアバスA320のエコノミークラスらしく、可もなく不可もないゆったり感です。
まだまだ空席が目立つ機内

機内に入ってみると、「早すぎる搭乗案内」の影響なのか、座席は半分も埋まっていません。しかも通路側や中央席が多く空いているため、何となく解放感がある印象です。ただ、出発の気配はありません。窓の外を見やると、ターミナルから次々とバスが到着し、乗客が時間差で機内へ入ってくる様子が見えます。のんびり搭乗客が揃うのを待つしかありません。

結局1時間機内で待機、早い搭乗案内=早い出発ではない
いつもなら出発30分前くらいから搭乗案内が始まり、それほど待たずにドアクローズ→プッシュバックという流れが普通ですが、この日は様子が異なります。20時30分に案内があったものの、最終的に機内がほぼ埋まり始めたのは21時過ぎ。そこからも最終的な点呼や荷物整理などが行われ、ドアクローズとなったのが21時30分ジャスト。

とはいえ「早く離陸できるなら良い」と思いきや、プッシュバックはさらに遅れ、滑走路待ちも合わせて離陸は22時も過ぎてしまいました。逆に「だったら普通の時間に搭乗案内すればいいのに…」という気持ちが湧いてくるのも仕方ありません。
夜のバリを後に上空へ

ようやく滑走路へと向かうタキシングが始まり、滑走路脇に他の航空機が列を成しているのが見えました。大きなエンジン音とともに機体が加速し、サッと夜の闇に飛び立つ瞬間はいつ味わっても刺激的です。バリの夜景がどんどん遠ざかる光景を眺めながら、「次にバリでゆっくり滞在したいな」と心から思います。

上昇角度が落ち着いてからしばらくすると、客室乗務員がシートベルト着用サインの確認を行いながら、軽食サービスの準備を始めました。20時から乗っているこちらとしては、すでに一度ラウンジで食事を済ませているので、お腹の具合はそれほどでもありませんが、飲み物がいただけるなら嬉しいところです。

やっぱりインドネシアのバティックエアは違う?

機内で配られたのはシンプルなパンと水。先ほどまでの空腹感はラウンジで解消したばかりでしたが、思わず受け取ってしまいました。数時間前、バティックエア・マレーシアのフライトでは有料でさえ水も手に入れづらく、文字通り「喉がカラカラ」の思いをしたばかりだったので、このちょっとした機内サービスがなんともありがたいのです。
「同じバティックエアでも、マレーシア版とインドネシア版でこんなに扱いが違うのか…」と改めて感心してしまいながら、眠気を感じ始めた脳をパンの食感で覚まします。
わずか1時間でマカッサルが近づいてくる安心感

バリを出発してから大体50分ほど経過すると、窓の外にはマカッサルの夜景がちらほら見え始めます。キラキラと輝く街灯や建物の光が広がっていて、「ああ、ようやく戻ってきた」という安心感がこみ上げてきました。日中に見る青い海も好きですが、夜景には夜景の魅力があり、この日の移動距離を考えると、わずか1時間のフライトでも「やっと終わった…!」と強く感じられます。

22時に離陸したので、23時前後にはスルタン・ハサヌッディン国際空港(マカッサル)に到着。実質的にはやや遅れ気味ですが、乗っている感覚としては「まぁほぼ定刻通りかな」と納得してしまうレベルです。車輪が滑走路に触れた瞬間、長い移動を終えた安堵感を覚えます。ほぼ予定通りマカッサルの地に降り立てました。長かった一連の旅も、これでようやく一区切りとなりました。