インドネシアで補助金が入って安く販売されていた3種類のガソリン・軽油の価格値上げを決定しました。8月頃から補助金額が膨れ上がってしまい政府予算が底をついてしまっていたのですが、とうとう値上げが実行されました。
9月3日インドネシア政府は、3種類のガソリン・軽油の値上げを発表しました。ジョコウィ大統領が、記者会見を発表してから1時間後の14時30分から有効になるというスピード価格変更でした。8月31日には、9月1日から値上げされるのではと噂され、ガソリンスタンドには多くの車やバイクが列をつくっていましたが、実行されずにいましたので、週明け頃発表かと思われていた矢先の急な発表でした。
14時頃のマカッサルのガソリンスタンドの様子ですが、この時はプルタライトが7,650ルピアで購入できていましたが、この後すぐに値上げが実行されたようです。
ペルタライト(オクタン値90) 10,000ルピア/リットル(旧価格 7,650ルピア)
ペルタマックス(オクタン値92) 14,500ルピア/リットル(旧価格 12,500ルピア)
ディーゼル(軽油) 6,800ルピア/リットル(旧価格5,150ルピア)
日本のレギュラーガソリンにあたるペルタライトは、一般のほとんどの車やバイクに使用されているガソリンとなります。今回の値上げで23.5%も価格が上昇してしまいました。
多くのインドネシア市民から不満が出るのは必至となりそうです。
今回の政府の値上げの理由として、本来補助金を入れた安いガソリンが貧困層に向けたものであったのに、自家用車を所有できる富裕層が享受してきたと説明しています。
世界の原油価格高騰により、燃料への補助金額が502兆ルピアへと前年152兆ルピアの3倍へと膨らんでしまいました。
インドネシア全国で、誰でも安いガソリンを購入できていた状態に、今年の原油価格高騰が拍車をかけて政府の補助金額を増大させてしまいました。他国がガソリン価格を値上げしている中、インドネシアはずっと値段を安く維持してきましたので仕方のない事かもしれません。
政府は、ガソリン価格を値上げしたので、補助金を貧しい人の社会保障に使用すると伝えていますが、貧困層からの不満増大は避けられないでしょう。