ギリ・トラワンガンからの長い旅路を経て、ようやくバリ・ングラライ空港に到着。移動時間をギリギリまで使い切り、間に合うかどうかのスリルを味わいながら、国内線ターミナルへと急ぎます。すでにWEBチェックインは済ませているものの、手荷物検査や搭乗手続きに遅れは許されません。搭乗までの時間はわずか、それでも空腹には勝てず、ラウンジでの超短時間補給を試みます。そんな慌ただしい中、ついにシティリンクQG342便へ搭乗。すべての行程を終え、ようやくマカッサルへの帰路につきました。
バリ・ングラライ空港に到着し、シャトルバスを降りると、すぐに国内線ターミナルへと小走りで向かいました。ギリ・トラワンガンからの移動がタイトだったため、間に合うかどうかの瀬戸際でしたが、なんとか滑り込みセーフで空港に到着。すでにWEBチェックインを済ませていたため、カウンターに寄る必要はなく、そのまま手荷物検査へ急ぎます。
この時間帯の国内線は、出発便が少なく、空港内も比較的静かでした。そのおかげで、スムーズに制限エリアへ進むことができ、最も心配していた「空港での混雑による足止め」は回避できました。
ここまでずっと緊張状態だったせいか、突然空腹感が襲ってきました。ギリ・トラワンガンを出発してから、まともに食事を取れておらず、昼に食べたのはカフェでのチョコレートケーキのみ。時間がないとはいえ、何か少しでも食べないと体力がもたないと判断し、搭乗時間までのわずか10分間を使ってラウンジへ駆け込みました。
ラウンジに入ると、すぐに料理コーナーへ直行。こういう時、すでに食事が用意されているラウンジは本当にありがたい存在です。さっと取れるものを選び、急いで食べましたが、正直なところ味をゆっくり楽しむ余裕は皆無。それでもコーヒーを飲みながら一息つくと、「ようやくここまで来た」と実感し、束の間の安堵感に包まれました。
そんな矢先、搭乗案内のアナウンスが流れました。
「こんな時に限って、遅延なしのオンタイムとは……」
いつもなら多少の遅れが発生することも多いシティリンクですが、今日に限ってほぼ定刻。ゆっくり食事を楽しむ暇もなく、わずか10分でラウンジを後にし、急いで搭乗口へ向かいます。
搭乗口に着くと、すでにほとんどの乗客は機内へと乗り込んでおり、最後の方の搭乗になってしまいました。今回搭乗するのは、シティリンクQG342便(PK-GQR)。事前に1Fのバルクヘッドシートを予約しており、足元が広い快適な座席を確保していました。
座席に腰を下ろし、シートベルトを締めた瞬間、ようやく緊張がほぐれました。ギリ・トラワンガンを出発する際は、「本当に飛行機に間に合うのか?」という不安が大きかったのですが、こうして無事に機内に座っていることが信じられないほどでした。
機内の搭乗率は約60%程度と、比較的空いている印象。特に前方のグリーンシート(プレミアムエコノミー相当)は、多くの席が空席となっていました。すべての乗客が搭乗を終えると、機内アナウンスが流れ、バリ・ングラライ空港を定刻通りに離陸。窓の外を見ると、すでにバリ島は真っ暗になっており、離陸後すぐに眼下に広がる街の光が幻想的に輝いていました。
バリ島を離れ、機体は静かに上昇していきます。機内は静かで、快適な環境。バルクヘッドシートの広い足元に体を伸ばし、心地よい機内の雰囲気に包まれながら、改めて今回の旅を振り返ります。
ギリ・トラワンガンでは、透明度の高い海、シュノーケリング、サンセット、そして星空の絶景を楽しみ、バリ島への帰路では、時間との戦いにスリルを感じました。移動が大変だったものの、結果的にすべての行程を無事にこなすことができた達成感がこみ上げてきます。
エンジン音が心地よい眠気を誘い、しばらくすると体の力が抜け、心がふわっと軽くなりました。時計を確認すると、マカッサル到着まであと約30分。フライトは順調そのもので、特に揺れもなく、静かな空の旅が続いていました。
機長からのアナウンスが流れ、機体は徐々に降下を開始。眼下に広がるマカッサルの夜景が、幻想的な輝きを放っています。約1時間のフライトはあっという間に感じられ、ついにマカッサル・スルタン・ハサヌディン国際空港に到着しました。
無事に到着した瞬間、改めて「この旅は本当に充実していた」と実感しました。ギリ・トラワンガンの美しい景色や、バリ島でのバタバタとした移動、そして最後のギリギリの空港到着——すべてがひとつの物語となり、心に深く刻まれました。
飛行機を降り、ターミナルに足を踏み入れると、マカッサルの暖かい夜の空気が体を包み込みます。「また次の旅を計画しよう」と思いながら、空港の出口へと向かいました。