【インドネシア】コンテナ不足と輸送費高騰!ダブルで悲鳴‼
現在、世界的にコンテナが不足しています。インドネシアから輸出をしている関係で、船会社やコンテナ会社と話をしているのですが、コンテナの奪い合いと輸送価格の高騰が今年に入って顕著となっているようです。
発端は中国
中国はいち早くコロナ終息を宣言し、経済活動が回復する中、中国からの輸出が急増しているそうです、中国から米国向けに輸出が増加している一方で、未だコロナ禍の影響で米国からの輸出が滞っているために、米国にコンテナが滞留している影響がでています。昨年11月位から影響が出始めており、今年になって状況がさらに悪化しています。
コンテナ不足により海上貨物運賃も高騰
コンテナ不足の影響で、海上輸送貨物運賃が通常の2~4倍に高騰しています。インドネシア交通協会(MTI)が伝える情報によると、昨年第3四半期(7~9月)から海上輸送料金の高騰が顕著になったようで、インドネシアから、インド向けは1TEU(20フィートコンテナ換算)当たり、US$400(約4万2千円)からUS$1300(約13万6千円)まで上昇、欧州諸国向けは、US$1500(約15万7千円)からUS$2500(約26万2千円)までそれぞれ高騰しました。
インドネシア特有のサイズ使い分けが不足に拍車
インドネシアコンテナ倉庫協会(Asdeki)によると、インドネシアでは輸入は20フィートコンテナ、輸出には40フィートコンテナと、サイズが違うコンテナを使い分ける傾向があるため、国際的に貿易が停滞する状況下では輸出用のコンテナが不足する事態となりました。海運業者は、コストを負担しながら、空のコンテナを移送しなければならないため、その分の費用も貨物輸送料金に上乗せされた形となりました。
海上運賃高騰で、輸入者が悲鳴
輸入条件で工場渡(Ex Works)や本船渡(FOB)など、輸入者が輸送費を負担する取引条件の場合、運送費の価格上昇分がそのまま仕入コストに跳ね返ります。さらに空きコンテナがあるだけましで、原料調達で船便を諦めて航空便に切り替えたことで、コストは数倍になったケースや、原材料が入ってこないため生産スケジュールが大幅に狂うなど、経済活動にも影響がでてきています。
いつまで続くか
現状が改善される時期ですが、2021年2月中旬の春節(旧正月)明けと見込んでいましたが、3月以降もしくは、第二四半期(4~6月)以降にずれ込みそうな予測で、どれだけ今後改善されるか現時点では見通せない状況とのことです。
物流の滞りが、それがなくてもコロナ禍の影響で経済が疲弊している中、目詰まりをおこしている状態であるため、早期解決を願うばかりです。