胴体の背側に、石灰質の甲を持つのでコウイカ(Cuttlefish)といいます。
日本では、紋甲イカやスミイカなどと言われ寿司ネタや刺し身で食べるとねっとりとした柔らかい食感がおいしいイカです。
インドネシアでもコウイカがたくさん獲れます。ちょうど獲れたてコウイカが入荷したので、早速刺し身にしてみました。
刺身にするなら、さらに内側の薄い皮も剥きましょう。
コウイカ類とアオリイカの薄皮は口に残ってしまうので、そのままで刺身に切ると食感が悪くなります。薄皮も丁寧に剥いてから刺身にしましょう。
イカの四隅に8分目ほど庖丁目を入れておきます。(切り離さないように注意)
醤油につければ、立派な刺身ですが、インドネシア人スタッフは、勧めてもなかなか食べようとしません。刺身を食べる文化がないので、かなり抵抗あるようです。
せっかく新鮮なイカが手に入るのに刺身で食べないのはもったいないと言うと恐る恐る口に入れてくれました。
甘く、ねっとりと下食感は、刺身ならではの美味しさであると実感しました。
インドネシア人スタッフのために、残りは唐揚げにして食べましたが、こちらは大人気で、すぐになくなってしまいました。
元々のインドネシアの魚の流通が悪く、鮮度が良いもの悪いものが混じっているため加熱して食べる事が普通となってしまいました。
日本の様に流通段階で冷蔵、冷凍設備がきちんと整っている訳ではないため、暑い国で少し放置するだけで傷んでしまいます。昔日本でも、流通が悪かった内陸や山間部では、魚を塩漬けや酢漬けにして運びました。塩鮭や酢タコなどは良い例です。
インドネシアで漁獲された魚をどうしたら鮮度良く消費者まで届けることができるかをいつも考えています。インドネシアでも獲れたての魚は刺身でも十分食べられる品質です。
日本の様に島国で魚も豊富に獲れますので、刺身文化が少しでも定着できる様なコールドチェーン構築を進めていきたいと考えています。