【インドネシア】不思議な職業ドゥクンは病気治療や霊と交信できる!

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インドネシアでは、「ドゥクン」という医者に行っても治らない病気を治す人々がいます。

インドネシアでは、近代医学では治らない病気は霊がついているか、誰かが呪術をかけたとみなされることが多いのです。そこで人々は霊を払い、呪術を解いてもらうために「ドゥクン」を訪れます。

そんな、不思議な職業「ドゥクン」についてお話したいと思います。

ドゥクンとは

ドゥクン(dukun)とは、インドネシアにいる呪術者であり、祈祷者でもあります。

ドゥクンにも色々な専門に分かれていて、救済や回復の祈願を行うなど善を目的とする「白いドゥクン」と、呪う相手に災厄をもたらすなど悪を目的とする「黒いドゥクン」がいます。

ドゥクンの能力

ドゥクンには、能力に合わせて色々な肩書があります。一人のドゥクンが全てを行えるのではなく、能力によって選択します。

ドゥクンになるためには、弟子入りする者もあれば、自分で修行する者、ある日突然能力に目覚める者など様々です。治療ができれば「ドゥクン」として通用するのです。「ドゥクン」になるための免許がある訳ではありません。

病気の治療

ドゥクンの一番の役割は病気の治療です。治療法はそれぞれの「ドゥクン」で異なりますが、薬草を飲ませる、聖水をかける、短剣を体に当てる、香の煙で燻すなどといった方法が用いられます。

悪魔のお祓い

ドゥクンは、霊と直接交信が可能であるため、取り憑かれた人々から霊を追い出す役割を果たします。霊は、ドゥクンには抵抗せずに、追い払われるそうです。

黒魔術をかける

ドゥクンは、多くが善を目的としていますが、時には復讐や呪い、魔法を誰かにかけるために雇われることもあります。

インドネシア人と話をすると黒魔術のような呪文をかけられて、金縛りにあったとか、霊に取り憑かれて自分に意図しない行動に出るなど、現代社会では解明できない不思議な事象を語ってくれます。

インドネシア社会に霊が溶け込んでいる

インドネシアでは霊が生活に溶け込んでいます。霊のような超自然的な存在を信じる習慣には、宗教以前からの土着信仰の起源からと言われています。

近代医学ではどうしても原因の分からない病気の時には、ドゥクンが診れば大体誰かに黒魔術を掛けられているという事になるそうです。こういう事で最近人に恨みを買っているだろう、などと他人が知るはずのない事を言い当てて、その恨んでいる人間が、悪いドゥクンに黒魔術を掛けられていると言うのです。

そこで黒魔術を解き放つ白魔術の呪術をして貰うと、病気は治るそうです。
こういう時には呪術力が相手の黒魔術よりも強くないと負けてしまって治らないのです。

「ドゥクン」は地方の村落から大都市まで全国に見られ、今日までインドネシア社会で生き続けています。その理由はやはり人々が霊や呪術の存在を信じ、受け入れているという事実があるからなのでしょう。

 

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