世界的な新型コロナウイルス感染拡大に伴い各国政府では、出入国時、航空機搭乗時に陰性証明書(検査証明書)の携帯や提出を義務化している国が増えています。
インドネシアでは、国際線だけでなく、国内線の飛行機に搭乗する際にも、PCR検査もしくは、迅速検査の陰性証明書が必要です。
今までは、検査機関が紙の陰性証明書を発行して、それを持参して確認していましたが、偽造された新型コロナウイルスの陰性証明書が大量に出回っていた事件を受け、搭乗客が提示する陰性証明書を電子化すると発表しました。
電子化については、保健省のヘルス・アラート・カードアプリ(e-HAC)を使用します。新型コロナの検査を行う医療機関は今後、検査結果をe-HACへ登録するようになるようです。
e-HACアプリは個人が健康状態や滞在場所などを登録するもので、これまでは国内線搭乗者の使用が義務づけられてきました。陰性証明書の電子化が始まる時期について2月からの実施を見込んでいます。
今後は医療機関や空港内に設けられた8カ所の検査場で新型コロナ検査を受けた場合、結果はeーHACに送信されるデータで管理。搭乗者はチェックイン時、アプリに表示されるQRコードを提示することで、陰性証明の保持者であることが確認されます。
ジャカルタのスカルノハッタ空港では今年の1月18日に、空港警察がPCRや迅速抗原検査の陰性証明書を偽造・販売したとし、刑法違反容疑で空港の検疫所職員を含む15人を逮捕した事件が発生しました。これまでの調べで、偽造証明書は数百人が購入していたことがわかりました。
偽造された陰性証明書をめぐっては、台湾に入国のインドネシア人の陰性証明書の保持者から感染者が相次いで発覚して、台湾がインドネシア人の入境拒否を決めるなど、国際問題にも発展していました。インドネシア政府としては、偽造防止する方法として電子化に踏み切った形です
日本では厚生労働省の接触アプリ(COCOA)において、陽性登録者と接触しても検知・通知できないなど不具合が発生し、首相が陳謝する場面もありましたが、感染対策で日本はまだまだIT化が進んでいないと感じます。
新型コロナ対策は、無症状患者が感染を広める事から検査・隔離・追跡が必要であると言われています。日本では検査体制も以前増加せず、発熱者や濃厚接触者以外で移動のためにPCR検査をする人は、ほとんどいません。
飛行機や新幹線の移動でも特になにもなく移動できてしまうため、陰性であるエビデンスがとれない状態で移動し、感染を全国に広めている状態です。日本でもITを活用して、出張や旅行する際安心できるシステムが必要な気がします。