【インドネシア】本日はイードアルアドハー(犠牲祭)!

Indonesia

本日は、イスラム教の二大祭礼の一つである「イードアルアドハー」となり、インドネシアは休日となります。昨年に引き続きインドネシアでは感染が拡大している中でのお祭りとなります。インドネシア政府は、さらなる拡大を抑えようと宗教活動の実施を自粛して欲しいと訴えています。

イードアルアドハーとは

イード=祭り、アルアドハー=犠牲にすることの意味ですので、日本語ですと「犠牲祭」となります。犠牲祭というと、牛や羊をそれこそ「生贄」にしている姿を見ると「野蛮」、「怖い」イメージが付きまといますが、実はそうではありません。

イードアルアドハーはアッラーに家畜を捧げる祭りとして、街中いたるところでにぎやかになります。

イスラム教の経典コーランによると
「アブラハムという羊飼いがアッラーの命じる通りに息子を生贄として捧げようとしたところ、アッラーはその信仰の深さを知り、息子の代わりに羊を差し出させた」という話から来ているようです。

イードアルアドハーは、巡礼が行われるイスラム暦の「ズー・アルヒッジャ月」の10日から13日にかけて4日間続きます。今年は西暦で7月20~23日となります。7月20日は、
メッカ巡礼の最後に当たり、巡礼者は動物を犠牲に捧げます。イスラム教徒は、神(アッラー)への捧げ物として、羊、牛、山羊などを奢り、貧しい人々と分け合うことが習慣となっています。

イードアルアドハーの時期、街は羊の「メエ~メエ~」という鳴き声でにぎやかになります。家族で羊や牛を丸ごと1頭さばくので、とんでもない数の羊や牛が街中どこでも見る事が出来ます。

イードアルアドハー期間の国内移動が制限

インドネシアでは、6月からデルタ株による感染拡大が続いていて、1日の感染者は現時点で週平均50,000人を超える事態となっています。今回の感染拡大は、断食明け休日である
イードアルフィトルから始まったとされており、大都市から多くの人々が地方に帰省したことが原因となっています。

今回も、イードアルアドハーでは家族で集まって祝う行事のため、さらに感染拡大するのではとの懸念が大きくなっています。

インドネシア政府は、イードアルアドハーを含む7月18日から25日までの移動で、感染拡大が広がっているジャワ島・バリ島の移動を制限しています。

ジャワ島・バリ島への出入りを伴う国内移動には、少なくとも1回目のワクチン接種証明書を提示が必要で、さらに出発前2×24時間以内に検体採取したPCR検査または出発前1×24時間以内に検体採取した迅速抗原検査の陰性証明書を提示する必要があるとのことです。

ジャワ島・バリ島への出入りを伴わない国内移動には、ワクチン接種証明書は必要ありませんが、出発前2×24時間以内に検体採取したPCR検査または出発前1×24時間以内に検体採取した迅速抗原検査の陰性証明書を提示する必要があります。

さらに、18歳未満の移動は制限するとのことで、特段の事情がないと家族での移動は難しそうです。

宗教活動・観光地が制限

緊急活動制限の対象地域、レッドゾーンの県・市では集団での宗教活動は禁止で観光地も閉鎖となります。それ以外の地域でも宗教活動の収容人数の30%まで、観光地は25%までの制限となっています。

2年前は想像もしていなかった!

コロナ前の2019年は、ちょうどイードアルアドハーの時期にインドネシアに滞在していました。

目の前で牛や羊が捌かれている姿は壮絶で言葉も出ませんでしたが、生き物から食べ物に変化し、カレーになって出てきた時には、味わいながら食べ物のありがたさを感じ普段食べている肉類もどこかで、このプロセスを経てスーパーに並び食卓に上がっているのだと改めて感じるところもあります。

昨年、今年とコロナ禍でイードアルアドハーに参加できていませんが、来年こそは感染が落ち着ついた頃に、また参加してみたいですね。

 

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