スラウェシ島に初上陸! マカッサルで味わうゴーゴーカレーのチキンカツカレー

Indonesia Makassar

マカッサルのTSMモールに、ついにゴーゴーカレーが初出店しました。スラウェシ島では初めてとなる金沢カレーの専門店ということで早速注目を集めているようです。濃厚なルーと多彩なトッピングが魅力のゴーゴーカレーが、インドネシアの食文化とどのように交わり、どのように愛されているのかを実際に体験してきました。

マカッサルにゴーゴーカレーが初上陸

マカッサルの中心にあるTSMモールは、多くの地元客が集まるショッピングの一大拠点ですが、このたびゴーゴーカレーが満を持して出店したことで、さらに注目度が高まっています。お店の場所はモール1階の中央で比較的わかりやすいところにあり、通りがかるだけでも思わず目を引く黄色い看板が存在感を放っています。日本のゴリラのロゴが描かれた外観は、一度見ると記憶に残るインパクトを与えており、一際目立ちます。ラマダン中にもかかわらず大変にぎわっていました。

ゴーゴーカレーとは

ゴーゴーカレーは、石川県金沢市に本社を置くチェーン店で、「金沢カレー」の魅力を発信しています。金沢カレーの特徴としては、濃厚なルーがご飯の上にたっぷりかけられ、ステンレス製のプレートで提供されるスタイルが挙げられます。また、揚げ物のトッピングや福神漬けを添えることで、見た目にもボリューム感があり、一皿でしっかりとお腹を満たしてくれるのが魅力です。

インドネシアでは、2013年に一度進出し、その後2022年12月に再進出を果たし、以降はスマトラ島のメダンやジャワ島のブカシ、スラバヤといった地域にも店舗を拡大しています。2025年3月には17店舗へと成長を遂げていることが明らかになっています。いずれの店舗も、ゴーゴーカレーならではのこだわりのルーや、日本のカレー文化を感じられる提供スタイルが話題を呼び、地元の人々の人気を集めています。マカッサル店もその一つとして、スラウェシ島で新たなファンを獲得しはじめているようです。

「55」へのこだわり

ゴーゴーカレーの名には「55」という数字が大きく関わっており、この数字にまつわるエピソードがブランドの大きな特徴となっています。創業者が石川県出身の松井秀喜選手に感銘を受け、その背番号である「55」を店名に取り入れたというのが最初の由来です。地元の英雄的存在である松井選手が、ニューヨーク・ヤンキースで世界的に活躍する姿に触発され、「自分もニューヨークで成功したい」という思いを抱いたことが出発点だといいます。

さらに、ゴーゴーカレーが提供する特製のルーも、「55工程」で作り上げ、5時間かけて煮込み、55時間熟成させるという徹底したプロセスを経ています。

この手間と時間を惜しまないこだわりこそが、濃厚かつコク深いカレーを生み出す源だといわれています。毎年5月5日には「ゴーゴーバースデー」というイベントを行い、ブランドや店舗を盛り上げる取り組みも定着しています。こうした「55」にまつわるストーリーや数字の使い方は、多くの人々の記憶に残りやすく、一度耳にすると忘れられない強い印象を与えています。

実際に食べてみた

私がマカッサルのTSMモールで実際に注文したのは、現地の方にも馴染みやすいと聞いていたチキンカツカレーです。まず印象的だったのは、ステンレス製のプレートに盛られたご飯とルーの存在感です。金沢カレーらしいとろみのあるルーが、白いご飯にしっかりとかかっており、その上に大ぶりのチキンカツが堂々と鎮座していました。ルーには深いコクとほのかな甘みがあり、ひとくち口に運ぶと、スパイスの香りがやわらかく広がると同時に旨味がじわじわと感じられました。

チキンカツは衣がサクサクで、噛むほどに鶏肉のジューシーさがあふれ出してきます。ルーにも負けないほどの存在感があり、口に入れるたびに「カツを食べている」という満足感を得られました。イスラム教徒の多いインドネシアでは豚肉を敬遠する方も多いため、チキンカツがメインのカツカレーはとても受け入れられやすいように感じました。実際に店内を見渡してみても、同じチキンカツカレーを頼んでいるお客様が多く、「これぞインドネシア向けの金沢カレー」といった雰囲気でした。

また、金沢カレーといえば福神漬けを添えて食べるのが定番ですが、ここマカッサルの店舗でもそのスタイルがしっかりと守られています。ご飯とルー、チキンカツと福神漬けを交互に食べると、濃厚さとさっぱり感が程よく混ざり合い、最後の一口まで飽きずに食べ進めることができました。インドネシアの方が好む辛口メニューも用意されていました。

ゴーゴーカレーが成功している理由

金沢カレー特有の濃厚なルーや、カツをのせてボリューム感を演出するスタイルは、インドネシアの人々にも受け入れられやすい要素が多いと感じます。大勢で食事をシェアする文化があるため、大きめのポーションを頼んでみんなで分け合う楽しみ方も好評なようです。さらに、辛口メニューやエビフライ、ソーセージなどのトッピングを多彩に用意することで、幅広い嗜好に対応している点も成功の鍵になっているように思います。ステンレス製プレートに盛り付けられたカレーの見た目はとても印象的で、日本らしさを残しつつ、現地での“新しさ”と“親しみやすさ”を両立させています。金沢カレーという新たなジャンルがどのように根付いていくのか注目が集まっています。今後は、さらなるメニューのバリエーションや現地ならではのプロモーションが展開され、日本とインドネシア双方にとってより豊かな食文化の交流につながっていくのではないでしょうか。

 

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