独立記念式典、新首都ヌサンタラとジャカルタで同時開催!大統領の国政演説まとめ

Indonesia

今年のインドネシア独立記念日は、特別な歴史の1ページとして刻まれました。建設が進む新首都ヌサンタラで初めて記念式典が開催され、同時にジャカルタでも盛大に祝われました。この象徴的なイベントは、ジョコ・ウィドド大統領による最後の国政演説と重なり、インドネシアの未来への希望と決意が示されました。本記事では、ジョコ大統領が10年の政権期間中に達成した成果や、次期大統領プラボウォ・スビアント氏への期待が語られた演説の内容を詳しくご紹介します。

新首都ヌサンタラとジャカルタで同時開催

インドネシアの独立79周年を迎えた8月17日、記念式典が新首都「ヌサンタラ」とジャカルタの2都市で初めて同時開催されました。ヌサンタラでの式典には、ジョコ・ウィドド大統領や次期大統領のプラボウォ・スビアント国防相をはじめとする閣僚や政財界の要人ら約1,300人が出席しました。一方、ジャカルタでは、マアルフ・アミン副大統領や次期副大統領のギブラン・ラカブミン氏らが出席しました。

この記念すべき日に行われたジョコ・ウィドド大統領による国政演説では、彼の10年間の政権下で達成された数々の成果が強調されました。特に地方の道路や港湾建設をはじめとする衡平な開発、最低5%の経済成長の維持、インフレ抑制、低所得者層への支援策、産業の川下化、グリーンエコノミーの推進、電気・インターネットの普及、国産品支援、そして法制度の改革などが取り上げられました。

インフラ整備と開発

ジョコ大統領は、任期中にインドネシア全土で大規模なインフラ整備を推進しました。具体的には、36.6万キロメートルの村道、1.9百万メートルの村橋、2,700キロメートルの新しい高速道路、6,000キロメートルの国道が整備されました。また、50の新しい港と空港、43のダム、1.1百万ヘクタールの新しい灌漑用水路が建設されました。この結果、物流コストが24%から14%に削減され、国全体の競争力と地方へのアクセスが均等に改善されました。

経済成長と安定

インドネシアは、世界的な経済停滞にもかかわらず、5%以上の経済成長を維持しています。特に東インドネシアの地域(パプア、マルクなど)では6%以上、北マルクでは20%以上の成長を遂げました。インフレ率は2〜3%に抑えられ、極度の貧困率は6.1%から0.8%に減少、失業率も5.7%から4.8%に改善されました。

資源の自国内加工

ジョコ政権は、原材料の輸出を停止し、国内での加工に移行することで、資源の付加価値を高めました。これにより、ニッケル、ボーキサイト、銅の精錬工場が建設され、20万以上の雇用が創出されました。また、過去8年間で158兆ルピア以上の国家収入が得られ、インドネシアは外国企業から資産(例:フリーポート、ロカン鉱区、ニューモント)を取り戻すことにも成功しました。

グリーンエコノミーへの取り組み

インドネシアは、世界のグリーンエコノミーの潮流に乗り、持続可能なエネルギー資源を活用する計画を進めています。水力、風力、太陽光、地熱、潮力、バイオエネルギーなど、3,600GW以上の潜在的なグリーンエネルギー資源を有しており、これを最大限活用しようとしています。また、公正で持続可能なエネルギー移行を目指し、エネルギー転換が手頃でアクセス可能であることを重視しています。

技術とデジタル化

Ina Digital(政府の統合されたデジタル・プラットフォーム)という統合デジタル政府サービスを導入し、公共サービスの加速と利便性の向上を実現しました。電化率は99%に達し、インターネットカバー率も79%に拡大しました。これにより、中小企業のデジタル化とスタートアップの発展が促進され、若い才能ある起業家が次々と生まれています。

法制度の改革

独立79年目を迎えたインドネシアは、新たな刑法を制定し、法制度の近代化を図りました。また、雇用創出法が改正され、80の法律と1,200の条項が修正されました。さらに、性的暴力に対する保護が強化され、特に女性や子供の安全が確保されるようになりました。

最後に

ジョコ・ウィドド大統領は、自身の任期終了にあたり、次期大統領であるプラボウォ・スビアント氏にインドネシアのリーダーシップを引き継ぐことを表明しました。そして、インドネシアが2045年の「ゴールデン・インドネシア」ビジョンを達成するために、国民が団結し協力していくことの重要性を強調しました。

まとめ

ジョコ・ウィドド大統領の任期は、インドネシアの発展において大きな転機となりました。地方からの均衡ある開発、経済成長の維持、そして法制度の改革など、多くの分野で目覚ましい成果がありました。10月20日に次期大統領プラボウォ・スビアント氏に引き継がれるリーダーシップにより、インドネシアはさらなる飛躍を遂げることが期待されています。この独立記念式典と大統領演説は、インドネシアの未来が輝かしいものであることを強く印象づけました。今後のインドネシアの動向に注目が集まります。

国政演説の内容はこちらです

 

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