インドネシア就労ビザ更新の波乱含みな体験記②

Indonesia Makassar

居住証明書の発行と手続きの複雑さ

一時滞在ビザ(KITAS)の住所変更をしなかったことで事情聴取を受け、パスポートをイミグレに預けられてから1週間が経過しました。その間、連絡がなく、問題が長引くのではと心配していましたが、次の指示として居住証明書(Domisili Kelurahan)を発行し、イミグレに提出するよう指示がありました。

居住証明は、サービスアパートメントが「ここに住んでいます」と証明するものですが、簡単にできると思いきや、地域の役場に行って手続きが必要でした。インドネシアでは、長期滞在の外国人は地域イミグレーション事務所だけでなく、町役場(Kantor Kelurahan)、町内会(RW)、隣組(RT)でも管理されるべきだとされています。Domisili Kelurahanの取得には、まずアパートメントやホテルからDomisiliを取得し、隣組長、町内会長に順に訪問し、Domisiliに基づく証明書(Surat Keterangan Tinggal RT/RW)の作成、署名を依頼し、その後、町役場でDomisili Kelurahanの発行を申請するという手順が必要です。

取得には時間がかかることが予想されます。しかも、Domisili Kelurahanが必要なのは通常、KITASの延長更新の4年目から5年目(IV→V)のタイミングであり、今回の2年目から3年目(Ⅱ→Ⅲ)では不要だということが分かり、イミグレの嫌がらせのように感じました。

イミグレとの調整

アパートの大家さんが役所の居住証明を取得する手伝いをしてくれることになりました。このイミグレの動きに不審を抱いて経緯を説明したところ、大家さんはイミグレにお金を払う必要はなく、知り合いに掛け合ってくれると言いました。

長期戦を覚悟していましたが、大家さんとイミグレの調整を待っているうちに、罰金25ジュタルピアは支払わずに済むこと、また、インドネシアの法律を知らなかった初回の違反であるため、無罪釈放になることが決定しました。大家さんがイミグレの高官と話をつけてくれたのです。イミグレのスタッフがお金を要求したことについては、謝罪がありました。

最終的な解決とパスポートの返却

大家さんとイミグレトップとのやり取りの後、週末を過ぎ、翌月曜日にイミグレから出頭するよう連絡がありました。イミグレを訪れると、イミグレトップから今回の件の最終判断として、住所変更の際は速やかに届け出ることを確約する念書にサインし、パスポートが返却されました。お金を要求した件については、自分の聞き間違いだったと謝罪しましたが、外国人からお金を要求した事実が明らかになれば、イミグレのスタッフも処罰される可能性があるため、勘違いだったということで解決となりました。

日本大使館からの注意事項

在インドネシア日本大使館からも以下のような注意が出されています。

「インドネシア入管による外国人滞在者への査察が頻繁に行われています。KITAS(滞在許可)、IMTA(就労許可)等に登録された住所、職務などに変更がある場合、速やかに変更手続きを行うこと。」

「インドネシア入管(イミグレーション)職員が会社やホテル、アパートを訪問し、外国人が有する滞在許可や就労許可が適切なものか確認するため、査察が頻繁に行われております。査察の結果、IMTA(就労許可)やKITAS(滞在許可)に登録された内容と実態が異なる場合(居住地、役職、勤務地等の差異)、調査のため当該外国人のパスポートが取り上げられることがある他、インドネシア法令違反であるとして、処罰対象となることがあります。加えて、現場において不当に金銭を要求されたとの事例も報告されています。」

こうして、無事パスポートが戻り、約3週間のイミグレでのドタバタが終了しました。住所を変更した場合は、速やかに住所変更届けを提出することが重要ですね。皆さん気をつけましょう。

 

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