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なぜ日本で働くインドネシア人が増加するのか

日本人で働く外国人・増加率2位のインドネシア

就労目的で日本に滞在するインドネシア人が増えています。

厚生労働省が発表している「外国人雇用状況の届け出状況」によると、2019年10月末時点で、日本で働いている外国人全体の人数は、約166万人います。
2018年から比べ約20万人も増加していています。

その内、インドネシア人は5.1万人程ですが、前年と比較した人数の増加率がベトナム40万人 増加率26.7%)に次いでインドネシアが2番目(増加率23.4%)に高く、日本で働くインドネシア人が急増しております。

インドネシア人の人口が多い都道府県 1位は愛知県、2位は東京都、3位は茨城県です
共通項としては、東京以外有名な工業地帯があり、農業も盛んなエリアです。自動車機械系製造業や農業・漁業分野でインドネシア人の方々が多く働いています。

日本で働く外国人増加の要因

大きな要因の一つとしては、「外国人技能実習生制度」の活用があげられます。技能実習制度は、1993年に開始されました。2019年時点で38万人もの技能実習生の受け入れが進んでいます。元々技能実習制度は日本の技術や文化を自国に持ち帰ってもらい、自国の産業に還元するという「国際貢献」という名目の元、制度が開始されました。

そこから徐々に「日本の労働力の確保」という意味合いが強くなってきてしまい、様々な障害も起き、ルールの改変が行われ現在に至ります。

2019年4月からは、『特定技能』という人手不足の解消を目的とした新たな在留資格も誕生しています。

今までは日本に働きにくる外国人というと国籍別ですと中国(41.8万人)やベトナム(40.1万人)出身者などが大きな割合を占めていましたし、今でもその現状は大きく変わりません。

しかし、インドネシア現地の技能実習生の送り出し機関の話ですと、最近ベトナム人や中国人の平均賃金が高くなった影響で、次のターゲット国としてインドネシア人に変える企業が増加しているとのことでした。

昨年、訪問した中部ジャワの送り出し機関の日本人学校では、日本の技能実習生になるため多くの若者が、日本語の勉強を熱心に行なっていました。

日本で働くインドネシア人は増加していますが、インドネシア人が労働する国別の順位では日本は19位と決して高くありません。

なぜなら、日本企業が提示する給与は、他国と比較して特段高いわけではなく、実際には日本よりも給与の高い国々に行くインドネシア人の方が多いからです。

世界で比較するとインドネシア人の労働者数が多くないとはいえ、日本で働くインドネシア人が増加していることに変わりはありません。

日本で働くインドネシア人が増えている理由

職種にもよりますが、技能実習生や特定技能生として日本で働くと、1か月間で約90,000円~130,000円もらえます。スマランやジョクジャカルタといったインドネシア中部の地方都市では約16,000円の給料しかもらえません。ジャカルタでも最低賃金はたった約32,000円です。

日本で貯金ができれば、インドネシアに帰国後にお金持ちになることが可能です。
インドネシア人では、特に貧しい生まれの方が一攫千金を目指して日本へ行くケースが多いと言います。

また、インドネシア人の間では日本人の優しさ、正直なところ、労働倫理や規律、約束を守る事などが有名で、そのような日本の文化を直接感じたい人は多いようです。

日本で働けば、東京、京都や大阪など日本の有名な観光地にも安く行けるという利点も重視しているのがインドネシア人らしいところです。

日本を難しいと感じる事は、やはり日本語習得だといいます。
確かに日本語は非常に難しい事ですが、インドネシアに拠点を持つ日本企業はとても多いので、日本語を勉強することは将来のキャリア形成にも大きな強みになるといいます。

日本語がある程度話せるだけでも、インドネシア現地の日系会社で働く時に給料などの交渉ができるようです。

日本企業に求めるのはムスリム文化への理解

インドネシア人は大体ムスリムですので、お祈りは1日5回しなければいけません。勤務時間中にお祈りができない場合もあるので、時間になったらお祈りをするのを認めてくれる仕事であれば、インドネシア人にとっても非常に働きやすい職場になります。

また、ヒジャブをかぶっている女の人では応募できる職種が限られてしまっているのが現状です。

インドネシアの文化的背景を理解してくれて、きちんと制度にも取り組んでくれる会社であれば、インドネシア人にとって非常に働きやすい環境になると感じます。

多様な価値観の人が働ける職場づくりを

日本で働きたいインドネシア人はたくさんいるけど、勤務地の選択肢はもちろん日本だけじゃありません。

今後、日本がインドネシアの方々に選ばれ続けるためには、多様な価値観の人が働ける取り組みが大事になってきます。

日本人は残業が多く、オーバーワークによる過労死もよく聞きます。残業ばかりの職場は嫌だから、という理由で日本では働きたくないと考える人も少なからずいますので、残業や労働時間についてのルールの徹底が必要だと思います。

給料のことは事前にしっかりと告知が必要です。
ボーナスがあるのかどうか、1年間何回もらえるなど、しっかり説明して理解してもらう事が大切です。

まとめ

インドネシア人の方々が日本経済に貢献してくれているのは間違いない事実です。今後も、日本は労働人口が減り続けていくため、外国人の方々の労働力は必須になります。

そうした中で今後仕事をして行く中で、外国人の方々と関わる人も多くなります。

お互いを尊重しあい、歩み寄ること。

まずは相手を知ろうと努力すること。

こうした基本的なコミュニケーションを日々の中で意識し続け、学び続ける必要があると感じます。

kenji kuzunuki

葛貫ケンジ@インドネシアの海で闘う社長🇮🇩 Kenndo Fisheries 代表🏢 インドネシア全国の魅力を発信🎥 タコなどの水産会社を経営中25年間サラリーマン人生から、インドネシアで起業してインドネシアライフを満喫しています。 インドネシア情報だけでなく、営業部門に長年いましたので、営業についてや、今プログラミングを勉強中ですので、皆さんのお役にたつ情報をお伝えします。