JAL725便とともに成田空港から出発し、ひたすら南下を続けるフライト、JAL725便。成田を出発して5時間が経過し、私たちの機体はフィリピンの広大な上空を順調に飛び越えていました。その後、自然豊かで美しい緑が広がるカリマンタン島の上空に到達。ここからが私たちの旅のラストスパートです。
エコノミークラスの座席で、日本映画を2本に目を通しました。コメディの繊細なタイミング、ドラマの感動的な結末。それぞれが異なる世界へと引き込み、飛行機内の時間を特別なものに変えてくれました。映画の余韻に浸りつつ、窓の外を見ると、赤道直下に近づいてきたことを感じさせる小さな白い雲が見えました。その雲の隙間からは青い海がちらりと覗いていて、空と海が交錯するその光景は、ただただ美しかったです。
到着前に提供される機内食の時間は、また違った楽しみがありました。軽食として配布されたのが、「ブランジェ淺野屋」のパンだったからです。淺野屋は、長野県軽井沢の地で誕生し、今や都内近郊にも複数の店舗を展開しています。その美味しさから多くのファンを持つ老舗のパン屋さんです。JALがこうしたブランドと提携し、長時間のフライトの中にほっとする時間を作り出すのが、非常に素敵だと思います。パンを一口かじると、その風味が口の中に広がります。もちもちとした食感、ほんのりと感じる甘さ。これまでのフライトの疲れを癒すかのような、そんな時間でした。
その後赤道直下の街、ポンティアナックの東を越えて南半球に突入しました。美しいジャワ海を飛び越えると、遂にジャカルタへの到着が目前となります。太陽が地平線上に傾き、夕方に近づいた頃、スカルノハッタ空港へのアプローチを開始。窓の外に広がる美しい夕焼けと共に、私たちは静かに地上に降り立ちました。
ここ、スカルノハッタ空港には驚きが待っていました。
空港には日本政府専用機が2機、駐機していました。その日、天皇陛下がインドネシアを訪問されており、その存在を示すかのような専用機の姿に、私たちは感慨深いものを覚えました。
機体は国際線ターミナル3のサテライト部分に着陸。すでに到着していたANAの機体とともに、JALの機体が立つ風景は、なんとも壮観でした。
定刻より早く到着したので、次の目的地マカッサルへの乗り継ぎに余裕を持って取り組むことができそうです。このフライトを通じて、JALに感謝の気持ちを抱きつつ、ターミナルへと足を運びました。