今回帰国する便はJAL720便ジャカルタ→成田便です。機体はB787-9 JA869Jです。この機体は、偶然にも行きのジャカルタ行と同じ機体番号となりました。JALは現在B787-9を20機所有しており、JA861J~JA880Jまで順番に番号が振られており、今回の機体は9機目とすぐに分かります。
JA869Jの機体が行きと一緒であったため、いつもジャカルタ便に運用入っているのかと、FlightAwareというサイトで調べると、私がインドネシアにいる間に、クアラルンプール、フランクフルト、ボストンと世界を渡り今回またジャカルタ便に充当されているようですので、今回は偶然という事です。
JALのB787-9はビジネス52席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー116席であり、今回のフライトでは100名程の乗客でしょうか。ビジネスクラスは総勢20名程乗り込みました。エコノミークラスはほとんどが、インドネシアの研修生のようで、日本で研修するための移動のようです。
今回搭乗したビジネスクラスの機体は、「JAL SKY SUITE Ⅲ(スカイスイートスリー)」です。配列は横4席の「1-2-1」で、シートはベッド時に198センチ、幅53センチ、シート幅51センチで、モニターは17インチが採用されています。1Kの座席についたところで、今回お世話になるCAさんが代わる代わる挨拶にきてくれます。
JL720便は、搭乗もスムーズに行われ、定刻の6:35に出発していきました。朝のスカルノハッタ空港では、朝日を浴びながら、離陸待ち時間もなくスムーズに滑走路の端まで進んでいて、静かに飛び立ちました。
離陸してからは、右手にジャカルタの市内を眼下におさめながら、ゆっくり上昇していき、朝日と相まってとても良い眺望です。朝便の特権です。右側のK席にして正解でした。
安定飛行に移ると、軽食が運ばれてきました。メニューは、鴨肉のスモーク、イカ団子フライ、玉子焼きとおつまみ系であったため、早朝ですが、少しならと、シャンパンをお願いしました。
今回のJALのシャンパンは、AYARAブリュット・マジュールは英国やスペイン王朝の御用達で1860年からの歴史があるそうで、2年半程瓶内熟成してさらに出荷まで半年をかけているそうです。ピノ・ノワールやシャルドネは、すべて最良一級畑であるグランクリュやプルミエクリュで産出しています。2年半の瓶内熟成を行い、さらに出荷まで4~6ヶ月間をかけています。口当たりはピノ・ノワールらしい芳醇な果実味が柔らかく広がります。ふくよかさだけでなくシャルドネ由来の爽やかな酸やミネラルがあり、辛口でバランス良く仕上げられています。みずみずしく、繊細な香りを感じる味わいは素直に朝に合う美味しいシャンパンです。
気分良くパソコンを開いて、少々仕事をしました。機内Wi-Fiも接続できますので、地上と変わらない環境化で仕事の能率もあがります。メールやチャット返信や、調べ物をする時、インターネットに接続できると本当に助かります。移動しながらの書斎となりますので、効率も良いですね。
3時間程で目処がたち、ゆっくりしていると、食事が運ばれてきました。今回は洋食を選択しておきました。
前菜はスモークサーモン、ホタテとエビのマリネ、パンが運ばれてきました。さわやかな香草とオリーブオイルが相まって上品な味付けです。
しばらくして、メインの牛フィレ肉のステーキとなりますが、ステーキ到着まえにCAさんが焼き加減を聞いてきます。飛行機で焼き加減を聞いてくるなど、ファーストクラスではあるまいし、と言ったら、今日はお客が少ないので特別ですよ、と声をかけてもらいミディアム・レアで持ってきてくれました。
焼き加減も丁度よく、フィレ肉もやわらかく仕上がっており、赤身の肉が甘みもあり、雲上のレストランとしては最高の一時でした。何回も飛行機内でステーキ肉を食べていますが、今回が一番美味しかった、とCAさんに声をかけると、調理担当も喜びますと声を弾ませていました。
デザートに抹茶ミルクプリンとコーヒーを持ってきてもらい、至福のひとときでした。
JL720便は順調に、カリマンタン、フィリピンを通過し、成田空港まで最短ルートで飛行しています。沖縄の大東島上空あたりから対地速度が上昇し始めて、偏西風に乗って時速1000Kmを越えます。
最終静岡県沖では1100Kmまで速度が上がっていました。風と最短ルートで燃料を少しでも抑えた飛行ルートであることがわかります。
三宅島の上空を過ぎると、速度を落とし始め高度を下げ続けます。房総半島に差し掛かるとシーベルトサインが点灯して着陸態勢に入ります。滑らかに成田空港のB滑走路に着陸していきました。定刻より30分早い到着でした。離陸から着陸まで6時間30分のフライトでした。冬は偏西風が強いため、早く到着できます。
今回搭乗したビジネスクラスは、フルフラットシートで「1-2-1」配列のため全席から通路へアクセスができます。窓側席は、窓に向かって斜めに向いているため、コロナ禍での飛沫防止等では自分の周辺が壁になっているため、かなり安全であると感じました。換気も十分にしているので感染しにくい状況である事は理解していますが、物理的に遮断された空間で移動できるのは利点があります。
エコノミークラスでも、座る席の横や後ろに人がいるとかなり気になりますし、約7時間の搭乗時間内、ずっと同じ席にいますので、感染防止という事でも余裕があれば、ビジネスクラスを選択するのも有りかと感じました。