インドネシアの最西端アチェ州に属するインド洋に浮かぶ島、シメウル島にやってきました。島には仕事できているのですが、なかなか仕事モードに変換することができず島特有の時間に飲まれていきます。のんびりという言葉で済まされないインドネシア特有の別の時間「ジャムカレット」が存在していたということが後から理解した気がします。
ジャムカレットとは、「ジャムカレット(ゴムの時間)」という表現があります。インドネシアでの時間を表すときにしばしば使われる言葉です。
ジャム(Jam)・・・時、時間 、カレット(Karet)・・・ゴム
日本語に訳すと「ゴムの時間」となります。つまり時間がゴムのように伸びたり縮んだりするという意味となります。
詳しくは、こちらの記事を参照してみてください。
https://www.indonesialove.com/jam-karet/
メダンからプロペラ飛行機でシメウル島に到着してまもなく、アテンドしてくれる工場の迎えの車が来ました。時間は午前11時30分です。早速車に乗り込み、工場方面にあるシナバンというシメウル島の中心街にやってきました。
シナバン到着は12時とお昼も近かったので、シメウル島名物のイカンバカール(焼き魚)を食べに行きます。とにかく、昼食なのにすごい量の焼き魚や副菜を注文してくれました。
アチェ州はイスラム原理主義が強くお酒には非常に厳しい土地ですので、飲み物はお茶か水かジュースといった感じです。ものすごい量のナシプチ(白飯)がきて、他のみんなは豪勢に食べていきます。
昼食の時間を終えたのは13時です。本日宿泊する宿を探そうということになり、地元の方のお任せでお願いしたところ、焼き魚の食堂から1時間かけてようやくコテージにたどり着きます。
ここで位置を整理すると、空港からシナバンの街までは、北東に向かって車で30分の位置にあります。今回立ち寄った焼き魚のレストランもシナバンの街にあります。ちなみに工場の場所は、シナバンの街からさらに北西に向かって10分ほどの場所にありますので、シナバンの街と同様と考えても問題ありません。今回宿泊するコテージは、シナバンから空港を経由して、さらに30分ほど北西方面に位置していますので、シナバンの街からコテージまでの所要時間は1時間となります。コテージ到着は14時でした。
シナバンの街にも小さい宿はいくつかあるのですが、私が外国人だからということで、シメウルの良さを味わってほしいということで、サーファー用のコテージを見つけてくれているようです。この行為自体は、すごくありがたく一生懸命いろいろなコテージを案内してくれ、最終的には良いコテージに辿りつけましたので感謝でしかありませんが、離島滞在時間は丸2日(48時間)と限られており、工場までの移動を考えるとかなり非効率ではあります。しかし、ここであれこれ言っても仕方がないので任せることになります。
コテージが決まり、コテージ内でコーヒーを飲みながら雑談。結局コテージでの滞在で3時間を費やしてしまいました。もう夕方の17時です。コテージで夕食を食べようかという話にはなりましたが、良い食材がないという事がわかり、シナバンまで夕食を食べに戻るということになりました。
ただ、先ほど昼食でたらふく焼き魚を食べたばかりです。お腹も空いていないのですが、車はまた1時間かけて、シナバンの街に戻っていきます。
どこに連れて行かれるのだろうと思ったら、シナバンの工場でした。時間は18時です。工場長の机の中から出てきたのは、ハイネケンの瓶ビールです。
私が以前シメウル島にはビールが無いので行きたくないと言っていましたが、今回の出張に合わせてメダンから船でビールを前もって運んでおいてくれたようです。ビールにありつけないと思っていましたが、工場内の事務所でビール祭りとなりました。ここで2時間雑談しながらビールを飲みます。
すでに時間は夜の20時となり、コテージまで1時間かかると思うとそろそろお開きにしないといけない時間です。
ビールでお腹がいっぱいなのですが、ビールを飲んでいないムスリムが夕食を食べていないので、何か食べに行こうということになり何が良いか尋ねられ、なるべく軽いものしようと考え思いついたのが、そうだここはアチェ州なので、本場のミーアチェ(アチェ風焼きそば)なら食べられそうということで、ミー(麺)のお店に行くことに決定しました。
行った先は、シナバンの街では有名なミーのお店であって、やっぱり出てきました、シメウル名物「ロブスターのミーゴレンアチェ」です。
お腹が空いた時に食べたかったのですが、丁寧にお断りしてロブスターなしのミーゴレンアチェに変えてもらいました。
ビールと一緒にロブスターを食べたかった、と思いますがアチェ州では店でビールの持ち込みも禁止です。結局レストランで1時間を費やし、21時に終了。ここから1時間かけて、コテージまで移動。結局夜22時になってしまいました。
何をすることなく、島の中の移動が4時間、それ以外は食べているか雑談をして、時間という縛りがない離島初日が終了となりました。ジャムカレット(ゴムの時間)を十分に味わった1日となりました。