コロナ禍で世界中のエンタメ産業が苦境に立たされる中、アイドルグループも大規模なリストラを余儀なくされています。AKB48グループとしては初の海外姉妹グループとなる、インドネシア・ジャカルタが拠点のJKT48が。大規模の人員整理を行うと発表し、海外でもエンタメ業界の苦境が見えてきます。JKT48は2011年にデビューしたインドネシアのジャカルタを拠点に活動するグループですが、すでに10年近く活動し現地で人気を博してきたが、新型コロナウイルス流行の影響はかなり深刻であったようです。
ジャカルタではPSBBと呼ばれる都市封鎖にともなう行動規制の強化と緩和が繰り返されており、劇場公演の一時中止を余儀なくされるなど、JKT48の活動も大幅に制限されています。劇場公演の有料ライブ配信といった新たな取り組みでも事態は好転せず、「生き残るための唯一の方法」として人員削減を決めました。
発表によると、JKT48は解散を防ぐためにメンバーの大量卒業とスタッフの数を減らす大規模な組織改革を断行せざるを得ない状況だそうです。現在登録されている65人のメンバーのうち、26人の卒業と実に4割がグループを去るという大リストラでグループの存続を目指ざします。メンバーの卒業イベントは2月末に開催するそうです。
JKT48が大規模な人員整理を行わざるを得なくなった理由は、コンサートや握手会などのイベントを行えないことに起因する経営悪化です。ファンとの交流はオンラインイベントで代替しているものの、それではビジネス上の損失を補填できなかったという。
ファンを増やすために、メンバーを増やし続けてきて、押しメンというコアなファンを獲得してきたので、ファンと接する事ができる劇場公演やファンサービスがコロナでできなくなるのは確かに厳しいと予想がつきます。
劇場でファンをつかみ、通販でも買えるCD売上につなげ、メディアに露出して、CM等の広告収入で伸ばしてきたビジネスモデルが、逆に人数を増やしすぎて、身動きがとれなくなったのも事実であります。
劇場公演や握手会も開催が難しい、全国ツアーなどはまったく開催できないとなれば、人数を削減して小さい規模で回すしかないという妥当な今回の結論となります。
新型コロナウイルスはありとあらゆるエンターテインメント業界に大打撃を与えたが、その影響を顕著に受けたジャンルのひとつが、今回のJKT48のようなイベント重視のアイドルグループといえます。
興業が打てず、接触イベントも難しい。当面はこの状況が続くと見られる中、今回の人員削減のリストラだけでは到底生き残る事ができません。残りのメンバーで再起となるか注目していきたいと思います。