ジャカルタ・スカルノハッタ国際空港から空港鉄道に乗って終点マンガライ駅まで移動しました。空港鉄道を利用する価値があるのかどうか検証してみました。
スカルノハッタ国際空港は全部で3つのターミナルで構成されていて、エアライン毎にターミナルが違います。日本から来る国際線やガルーダインドネシア航空、シティリンクはターミナル3となりますので、一番利用する機会が多いターミナルとなります。
飛行機で到着してほとんどの方は、そのままタクシーでジャカルタ市内のホテルなどに移動すると思いますが、タクシーを使えば北ジャカルタであれば40分程度、南ジャカルタまででも1時間以内で大抵の場所には到着できます。以前は高速道路の渋滞で時間が読みづらかったのですが、最近ジャカルタ高速道路網も発達したので渋滞なしで到着することができます。料金は、ブルーバードタクシーで15万~20万ルピア、シルバーバード(アルファードなど高級車)で25万~35万ルピア位です。荷物があって2人以上いればタクシー一択となります。
ローカルの方が利用するのが、ダムリ空港バスとなります。主要なバスターミナルまで4万ルピアで移動可能なので安く移動したい方はバス利用も良いかと思います。
本題のもうひとつの移動方法が、空港鉄道を使っての移動となります。スカルノハッタ空港駅から、バトゥチェパー、ドゥリ、BNIシティと停車してマンガライ駅が終点となります。ジャカルタ中心まで空港鉄道で移動しますが、駅からホテルまではタクシーを使う事になります。空港駅からマンガライ駅までは56分かかります。特急列車ではありますが速度は通勤電車並みとなります。料金は1人7万ルピアとなりますが、時間によってはカイバンダラ・プレミアムという座席が通勤電車のような向い合せの座席となると3万ルピアで移動できる列車もあります。
なんとも言えない中途半端な値段設定と、時間がかかる空港鉄道に乗ってみました。
スカルノハッタ空港駅までは、無料のスカイトレインで移動します。ターミナル間の移動や空港鉄道を利用する場合利用となりますが、ターミナル3から空港駅までは8分で到着できます。運転間隔によっては、20分以上待つ覚悟で乗車します。
空港列車は、朝夕の時間帯は30分に1本ありますが、ほとんどの時間帯は1時間に1本の割合で出発します。
毎時49分発となります。
切符は券売機で購入するのですが、ルピア現金で購入できないので、クレジットカードや、インドネシアの電子マネー(OVOなど)を利用します。券売機では指定列車の切符を買うのですが、電話番号をなぜか入れることになります。インドネシア現地の方でも切符の買い方で戸惑っている人が多いので、係員が丁寧に購入までお手伝いしてくれます。
切符を購入できてもすぐに改札の中には入れず、列車が出発する10分前までは、近くの待合所で待機することになります。待合所の椅子が座り心地が良いので、乗車時間までゆっくり過ごします。
マンガライから来た列車が空港駅に到着すると折り返し、マンガライ行きとなります。前の乗客が降り終えると、改札が始まります。
空港鉄道は6両編成です。途中ドゥリ駅で進行方向が逆になるため、座席が中央席を挟んで向い合せに固定されています。
空いているので、どこでも自由に座ることができます。大きな荷物置きもあるので空港鉄道らしさもありますが、荷物が心配であれば座席横に置いてもなんら問題ありません。座席は、USBコンセントもあるので、携帯の充電なども可能です。
列車が出発するとスカルノハッタ空港を大回りする形で専用線を走ります。10分ほどで最初の停車駅であるバトゥチェパー(Batu Ceper)駅に到着します。この駅で通勤電車の路線と合流します。停車はしますがバトゥチェパーで乗り降りする人はほとんどいません。
バトゥチェパーから20分間は通勤電車の合間を走っていきます。待避線がないため、列車を追い抜く事もなく、ゆっくりとドゥリ(Duri)駅に到着します。この駅で進行方向が逆になるため、運転手もホームを歩いて移動します。5分ほど停車してから、反対向きに出発していきます。
次の停車駅はBNIシティ駅となり、地下鉄MRTや通勤電車に乗り換えする事ができます。スディルマン通りに近いので、この駅から中心街に行くことができますが、駅前にはタクシーなどがいないので、ちょっと通りを歩くかオンラインタクシーなどで呼ぶ必要があります。
BNIシティを出発して7分ほどで終点マンガライ駅となります。マンガライから、通勤電車でジャカルタコタ、ボゴール、ブカシ方面に乗り換えすることができます。マンガライは立体工事中で一部完成はしていますが、最終的には今後スラバヤ行きなどの長距離列車の出発駅になっていくようです。
ターミナル3に飛行機から降りた時間が9時10分で、マンガライ到着が11時45分となりましたので2時間30分あまりかかったことになります。途中スカイトレインや空港駅での乗り換えがうまくいかず、待ち時間も多かったので時間帯が悪かったせいもありますが、空港からタクシーでマンガライ駅まで直行すれば、おそらく1時間かからないで到着できるでしょう。マンガライ駅からホテルまで結局タクシーでいく事になりますので、料金的には5万ルピアほどしか安くなりません。乗車時間もタクシーの倍近くかかりますので全く利用価値がありません。
インドネシアはタクシー料金が安いので、空港利用のほとんどがタクシーでの移動となっていますが、列車でのんびりと旅行気分にさせてくれるのは良いかもしれません。時間にかなり余裕がある時に、空港鉄道でジャカルタ市内までの旅を楽しんでいかがでしょうか。