ジョグジャカルタを訪れる際に外せないスポットの一つが、クラトン(王宮)です。ジャワの王族が代々住み続けてきたこの歴史的な建物は、ジャワの文化や伝統が色濃く息づいており、訪れる者を古の時代へと誘います。クラトンを歩くと、かつてのスルタンたちがどのように暮らし、どのように統治していたのか、その一端を垣間見ることができます。今回は、クラトン内にある博物館や展示品を通して、ジャワの王族の生活とその歴史に触れた経験をお伝えします。
ジョグジャカルタのクラトン(Keraton)は、インドネシアのジョグジャカルタ市に位置する王宮で、正式名称はKeraton Ngayogyakarta Hadiningratです。この王宮は、18世紀半ばにジョグジャカルタ王朝の初代スルタンであるハメンク・ブオノ1世によって建てられました
ジョグジャカルタにあるクラトン(王宮)は、ジャワの文化と歴史が色濃く残る場所です。この壮麗な建物は、歴代のスルタンの居城として機能しており、現在もその一部が王族の住居として使用されています。訪れる者にとって、このクラトンは、ジャワの伝統と王族の生活を深く理解するための重要なスポットです。
クラトン内にある王宮博物館では、王族の日常生活を感じられるさまざまな展示品が並んでいます。まず目に留まるのは、王族が使用していた家庭用品です。これらのアイテムは、シンプルでありながらも気品があり、当時の生活様式を垣間見ることができます。
また、クラトン博物館には伝統的なジャワの武器であるクリスや槍が展示されています。これらの武器は、戦いだけでなく、精神的な意味合いも持つ重要な品々です。さらに、ジャワの伝統的な影絵芝居で使用される人形(ワヤン)や、ガムランと呼ばれる楽器も展示されており、ジャワの芸術文化に触れることができます。
歴史的な文書や古文書の展示も見逃せません。これらの文書には、ジャワの歴史やクラトンの役割が記されています。加えて、200年以上前の歴史的な写真や絵画も展示されており、当時の風景や人々の生活をリアルに感じることができます。
クラトンの宝物とも言えるのが、王の戴冠式で使用される黄金色の真鍮製の用具です。これらの用具は、王の権威と神聖さを象徴しており、その精巧な作りと美しさは圧巻です。
(クラトンの展示物は写真撮影ができないので文章内容とは違う写真を載せています)
クラトン内には、特にハメンクブウォノ9世に関連する展示品が集められた博物館もあります。ここでは、ハメンクブウォノ9世に関連する個人的な記念品や重要なアイテムが展示されており、彼の人生と功績を知ることができます。
また、ハメンクブウォノ9世が使用した写真機材も展示されており、彼がどのようにしてクラトンの記録を残そうとしたかを感じることができます。さらに、グレベグ祭りや特別なゲストを迎える際に使用された用具も展示されており、王室の特別な行事がいかに大切にされていたかを垣間見ることができます。
クラトン内には、王族が使用していた馬車が展示されている馬車博物館もあります。これらの馬車は、歴代のスルタンが公式行事や特別なイベントで使用したもので、その豪華な装飾は一見の価値があります。馬車には、細部に至るまで美しい彫刻や装飾が施されており、ジャワの工芸技術の高さを感じさせます。
この博物館を訪れることで、かつてのジョグジャカルタの王族がどのようにして移動し、公式行事を行っていたのかを知ることができます。特に、装飾が施された馬車は、当時の王族の権威と威厳を象徴するものであり、クラトンの歴史と文化の深さを物語っています。
クラトンは、ジョグジャカルタの歴史と文化を象徴する場所であり、訪れる者にとって非常に貴重な体験を提供してくれます。王宮博物館やハメンクブウォノ9世博物館、そして馬車博物館を巡ることで、ジャワの伝統や王族の生活を深く理解することができるでしょう。クラトンを訪れる際には、これらの博物館をじっくりと見学し、ジョグジャカルタの豊かな歴史に触れてみてください。