【インドネシアの国民性】歩かない怠惰な国民性⁉マグルの精神とは
インドネシアでよく使われる言葉「マグル」。この言葉は、単に怠けることや活動をしたくないという意味を持つと同時に、インドネシアの国民性を表現する言葉でもあります。
インドネシアの歩行環境
インドネシアは非常に広い国であり、都市部の道路は車やオートバイの流れに最適化されています。多くの場合、歩道や歩行者専用の道路が欠けているため、歩行は困難であるとも感じられます。さらに、交通の流れが速い都市部や、オートバイが主流の移動手段となっているため、歩行の必要性自体が低下しているのです。
インドネシアの都市部では、公共交通手段が発展しており、非常に安価です。オジェック(オートバイタクシー)やトランスジャカルタ(バスシステム)など、移動方法は多岐にわたります。経済的にも時間的にも効率的なため、歩くよりもこれらの交通手段を選択する人が多いのです。
インドネシア人の「マグル」精神
インドネシア語大辞典KBBIによれば「マグル(mager)」とは、マラス・グラック(malas gerak)の略で「怠け者」を意味します。これは、動くことが面倒で、何もしたくないという気持ちを持っている人を指します。言い換えれば、動くのが面倒だと感じる人が「マグル」と呼ばれるのです。
しかし、この言葉は、ある興味深い事実に基づいています。米国スタンフォード大学の調査によると、インドネシア人は一日当たり平均で3513歩しか歩いていません。この結果により、インドネシアは「怠惰な国」として世界一位となりました。
インドネシアの歩行文化
インドネシアの人々はゆっくりとした歩行速度で歩きます。都会の日本人から見れば、彼らの歩行速度は非常に遅いと感じるかもしれません。しかし、これは熱帯気候の影響でしょうか。暑い日差しの下での移動は体力を奪います。そのため、ゆっくりとした歩行は、体力を温存する知恵とも言えます。
街中では、冷房の効いていない路上で歩く人をあまり見かけません。人々は横並びでゆっくりと歩くので、急ぎ足の人はややイライラするかもしれません。
健康と生活習慣
近年、健康やフィットネスへの関心が高まってきているインドネシアですが、それでも日常の移動において歩くことが優先されるわけではありません。一方で、公園やジムなどでの運動は人気があり、これが「マグル」という言葉の真の意味を示すかもしれません。つまり、怠惰というより、日常の効率と快適性を追求する生活スタイルが浸透しているのです。
インドネシア生活の教訓
インドネシアの「マグル」精神や歩かない国というラベルは、単に怠惰というわけではありません。気候や経済、社会的要因、そして健康や生活習慣に関する背景が深く絡み合って形成された、彼ら独自の生活様式の表れであり彼らなりの生き方の知恵と言えるでしょう。
私はインドネシア生活で多くのことを学びました。しかし、その中で最も印象的だったのは「努力する精神」の大切さです。この国で生活する中で、私自身も少しずつ「マグル」な気持ちになってしまいそうになりました。しかし、私たちは常に努力と挑戦の精神を持ち続けることが大切だと改めて感じました。
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