ラマダンも本日満月となり、丁度折り返し地点となりました。あと半月の断食月ですが、新型コロナ感染拡大を抑えるために、インドネシア政府はレバラン帰省禁止期間を当初の12日間から33日間へ延長しました。移動には移動許可書や陰性証明書が必要なので人々は混乱しているようです。
4月7日付け発表では、レバラン帰省禁止期間は5月6日から17日の期間で設定されていましたが、4月21日付けの発表では、その期間の前2週間(4月22日~5月5日)と後ろ1週間(5月18日~24日)を追加し、その結果4月22日から5月24日までの33日間となりました。突然の発表で延長となったので、移動を予定していた人々に混乱が起きました。
レバラン帰省禁止期間では、公共交通機関やバイクを含む自家用車を含め、陸・海・空路での国・州・県市を越えた移動が原則禁止となります。
ただし、出張や、家族の病気見舞い、家族の葬儀、妊娠中の女性と1人の同行者、乳児を出産した女性と2人の同行者の移動は認められるとのことです。
移動許可証は、17歳以上が対象で、政府や企業の幹部または、居住地の村長や区長の署名捺印のある証明書を持参する必要があります。
陰性証明書は、PCR迅速検査、迅速抗原検査、GeNoseによる吐息検査の3種類のどれかを受診する必要があります。今回追加された4月22日~5月5日、5月18日~24日は、出発24時間以内の証明書が有効となります。5月6日~17日は出発72時間以内(バリ島行は48時間以内)で大丈夫とのことです。
突然の帰省延長の発出でしたが、インドネシア国内で変異株が発見された事が大きいと言えるでしょう。日本でも関西圏を中心に変異株の感染拡大で、緊急事態宣言を発出せざるえない状況になってしまいましたが、インドネシア内でも同様の懸念があるとのことです。
先日も変異株で猛威を奮っているインドからの渡航者を入国させず強制退去を命じていました。
インドネシアでは、中国製のワクチン接種が進んでいますが、今回の変異株への予防効果が低い可能性も考えており、人々の移動制限をかけながら、中国製ワクチン以外のワクチン入手に向け、変異株対策を本腰で取組しなければならなくなりました。
インドネシア医療従事者等へのワクチン接種は、4月25日現在で1173万人ほど受けています。感染者が減少傾向だった時に変異株が入ってきて、政府内部も混乱しているようです。
世界中で起こっている変異株騒ぎは、いつ落ち着くのでしょうか。