インドネシア東南アジア発のOECD加盟なるか

Indonesia

インドネシアが国際的な「先進国クラブ」に仲間入りするかもしれません。それは、経済協力開発機構(OECD)のこと。OECDとは、世界中の国々が経済成長や社会福祉の向上を目指して集まる国際的な組織です。インドネシアがその一員になれば、東南アジアからは初の快挙となり、その国際的な地位は大きく向上します。

OECDとは

OECDとは「Organisation for Economic Co-operation and Development」の略で、経済協力開発機構のことです。世界中の経済、社会福祉の向上を促進するための活動を行う国際機関で、1961年に設立されました。その前身は1948年に欧州16ヵ国で発足したOEEC(欧州経済協力機構)です。本部はパリにあり、欧州を中心に、日米など先進38ヵ国が加盟しています。世界の経済的、社会的、環境的な課題を共有し、その解決策を探るため、先進国間の情報交換、対話の場となっており、主に経済成長、貿易自由化の拡大、途上国支援に貢献すべく、各国政府とともに取り組んでいます。

現在の加盟国は、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フィンランド、スウェーデン、オーストリア、デンマーク、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、アイルランド、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロヴァキア、エストニア、スロベニア、ラトビア、日本、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、スイス、ノルウェー、アイスランド、トルコ、韓国、チリ、イスラエル、リトアニア、コロンビア、コスタリカの38ヵ国(2024年1月現在)。

OECD加盟に向けスタート

2024年2月20日、OECDはインドネシアと加盟に向けた話し合いを始めると発表しました。これは、インドネシアが国際社会でのプレゼンスを高め、経済的な改革を推進する大きなチャンスです。ジョコ・ウィドド大統領(通称ジョコウィ)の指示により、この動きは加速しました。ジョコウィ大統領のビジョンは明確で、インドネシアを2045年までに先進国の仲間入りさせることです。OECD加盟はその目標達成に向けた重要なステップと言えるでしょう。

OECD事務総長のマティアス・コーマン氏は、インドネシアの巨大な経済規模と世界で3番目に大きい民主主義国家としての地位を称賛しました。インドネシアは、ASEANのリーダーとして、またG20のメンバーとしても活躍しており、国際社会で既に重要な役割を担っています。

しかし、OECDに加わるためには、いくつかのハードルがあります。経済、貿易、投資、ガバナンスなど、さまざまな分野でOECDの基準に合わせる必要があるのです。これはインドネシアにとって大きな課題ですが、同時に、改革を進め、国際社会での地位を確立する絶好の機会でもあります。

OECD加盟に向けた道のりは長いかもしれませんが、インドネシアの成功は、OECDにとっても、新興国の意見を取り入れることで、より包括的で多様な国際経済ルールを作る上での重要な一歩となるでしょう。インドネシアにとっては、経済発展をさらに加速させ、国際社会での発言力を強化し、そして民主主義や人権保護、市場の自由などの価値を共有する国々との絆を深める機会となります。

記事参考*

https://www.oecd.org/ja/about/

https://nasional.kompas.com/read/2024/02/21/14082321/dewan-oecd-buka-diskusi-aksesi-dengan-indonesia

 

人気記事海外送金!インドネシアから日本に送金、ワイズ(Wise)とトップレミット(Topremit)どちらが良いか?

人気記事わかりやすい!インドネシアで就労ビザ取得方法!