【中小企業のインドネシア海外進出】 目的の明確化、自社・相手国分析が大事です
海外進出をしたい、という気持ちだけで海外事業を開始してしまうと、
どうしても海外進出をすること自体が目的となってしまいがちです。
まずは
海外進出の目的をはっきりさせ、その目的にあったアプローチを考えましょう。
おおよその売上目標、達成時期などもイメージできると一層目的が明確になります。
目的・きっかけの例
- 国内市場の飽和
- 生産コストの削減
- 日本における取引先からの打診
- 海外からの問い合わせ
得意先ありきの進出はダメ!しっかりとした経営ビジョンを持つ!
企業が海外進出をするにあたり、よくあるパターンが
「得意先に依存して海外進出を決定する」
ということです。
得意先からの「仕事があるから」という言葉に乗り、
十分な調査も実施せずに数回の視察旅行だけで
海外進出を決定する企業が少なくありません。
海外進出のステップとして大切なのは、
得意先ありきの進出はダメ。しっかりとした経営ビジョンを持つことです。
なぜなら、
海外市場においても予測不可能な経営環境の変化や、
新しい競合会社やビジネスチャンスの出現は常に起き、
それらの変化に対して俊敏に対応できるような柔軟な思考が必要だからです。
- 独自の経営ビジョンをしっかりと策定
- 海外進出の目的や期待する効果
- 事業目標などを立てる
経営ビジョンをしっかりもち、進出開始を決断する必要があります。
もちろん、
得意先からの仕事があるというのは大きなアドバンテージになるため、
それも視野に含めて経営ビジョンを立てることには問題ありません。
自社の状況を把握
- 経営者、社内の合意をとる
- 人材、資金を調整する
- 海外現地の市場調査のために担当チームを立ち上げる
スタートアップ企業やベンチャー企業、中小企業では
人材不足から、十分な調査チームを編成できないケースもあります。
その場合は、社内関係部門の協力体制を築くことと、
公的機関や現地事情に精通したコンサルタントの依頼も検討しましょう。
現地調査に赴ける人材は限られます。
公的機関、銀行、会計事務所、同業者、他業種での成功事例などの国内情報をまとめることは既存業務の範囲で行えます。
従って、「兼任」という形で調査チームを編成するのもよいでしょう。
現地調査担当者が現地訪問する際の作業内容を、事前に入手した国内調査情報の検証やユーザー動向、市場性の調査等に集中させることもできます
海外を経営者自らが体験しよう
これは海外展開において、現地のことを知らないで誘われるままに行ったということがよくあります。
進出対象国の社会、人物、文化、宗教を、経営者自ら身をもって体験することが大切です。何を目的に進出するのかを明確にして、この国に進出すべきか判断して、進出対象国に愛着を持てなければ事業に情熱を持つ事も難しく、事業に専心出来なければ、海外事業が人任せになったりして成功する確率が下がります。
経営者自身が自ら判断することは、海外進出を成功させるポイントです。
現地のことを知らないで進出することは本当に危険ですので必ず現地に詳しい人と調査しましょう。
進出先国・地域特有の事情の把握しよう
進出先の特有の事情をつかむ。国・都市の文化や慣習を知る事で、特有の事業リスクを把握しましょう。
現地の人々の生活習慣に根付いた消費性向や事業環境など体験してみないと分からないことが多くあります。
人のアドバイスだけでなく、実地調査も重要になります。
聞く話と見るとでは全く違うことが多くあります。
行って体験して初めて分かることもあります。
周到な事前準備をしよう
進出先の状況に応じた準備を分かる範囲でしましょう。
特定の取引先に依存して海外展開に追従した進出の場合
- その取引先からの受注が無くなった時に事業が立ち行かなくなってしまうリスク
- 現地で他にも受注が見込めるかどうか
- 現地企業を対象に自社のビジネスを行えるかどうか
- 自社が進出国で発揮できる強みは何か
という点の調査が必要です。
進出国の政治的リスクや、地政学的リスク、現在のコロナ感染などの感染症リスクなど、企業の努力では解決できないリスクも心構えとしておくことも大事です。
進出国の国や地方行政とのパイプ、大使館、JETROなどの日本政府機関などとの定期的な情報交換や打ち合わせ体制をつくることも大切です。