インドネシア政府は、4月19日にジャワ島、バリ島等、スラウェシ島を含む20州を対象にしていた社会活動制限を5月3日まで更に2週間延長しました。4月20日からさらに5つの州も追加して、合計25州にまで制限地域を拡大しました。2週間毎に延長が継続していて、終了時期が見通せない状況が続いています。
南スラウェシ州マカッサル市政府は、新型コロナウイルス感染拡大予防のための新たな通達を発出しました。 この通達の主な内容は以下のとおりです。
(1)5月3日まで、職場に制限を設け、従業員の出勤率を50%とし、より厳格な健康プロトコルを実施する。
(2)学習活動はオンラインで行い、段階的に再開する大学等は健康プロトコルを厳守する。
(3)衛生、食料品、エネルギー通信、情報技術等の業種のエッセンシャルワーカーについては、稼働時間、業務量をコントロールし、より厳格な健康プロトコルを実施したうえ稼働を許可される。
(4)店舗等の営業について
ア レストランは、店内飲食を50%に制限し、宅配やテイクアウトはより厳格な健康プロトコルを実施したうえ、営業が許可される。
イ ショッピングモールの営業は、より厳格な健康プロトコルを実施したうえ、21時まで許可される。
(5)モスクにおけるラマダン中の夜間礼拝について
ア 収容率を最大50%に制限し、より厳格な健康プロトコルを実施したうえ許可される。
イ ワクチン接種済みもしくは既に罹患後快癒した者は屋内で行い、未接種の者は屋外で行う。
(6)建設作業は、より厳格な健康プロトコルを実施したうえ許可される。
(7)群衆が発生しうる社会・文化活動は、収容率を施設の最大25%に制限し、より厳格な健康プロトコルを実施したうえ許可される。
基本はレバラン帰省を対象にしていて、5月6日から17日までは州や県をまたぐ移動が制限されます。インドネシア国内にいる外国人もこの期間の移動は困難となるでしょう。
移動制限期間は、航空機の便数削減等も予定されています。
なお、今回の内務大臣指示では、断食月(ラマダン)・断食月明け大祭(レバラン)期の帰省禁止に関する違反者への罰則規定等が設けられました。
ラマダン終了間際やレバラン期間は、出社時間短縮や、休み等でストップし、5月7日(金)あたりから、5月17日(月)までの間は、生産ライン等は止まる可能性は高いと思われます。
日本でも変異種が猛威を奮っており、感染拡大が止まらないなどで、明日にも緊急事態宣言が発出されそうです。インドネシアでもワクチン接種が始まっていますが、感染が1日5,000人程と下げ止まりの状況です。
これらの制限は突然に変更される可能性がありますので、引き続き州・県・市等の地方政府が実施する感染拡大防止措置に関する最新情報を注視していきたいと思います。