インドネシア政府はクリスマスから年末年始までの期間に人流抑制のため全国一律活動制限(PPKM)をレベル3に引き上げることを一転とりやめることにしました。現在まで引き続き行われている地域ごとのレベル分けによって規制されるが、一部は引き締めを行うとう方式に改められたようです。
ルフィット海事投資担当調整大臣は、全国の新規感染者数が1日400人以下と安定していて、12月4日時点のジャワ・バリ島の活動制限レベル3のあたるのは全体の9%の12県と市しかないと説明。1回目のワクチン接種率は目標の76%、2回目の接種率も56%にまで達しているため、年末年始の全国一律の規制強化は必要ないことが撤回の理由のようです。
12月24日から翌年1月2日までの規制は、「活動制限レベル3」というタイトルになっていましたが、レベル3が今回撤回されたことを受け、「クリスマスと新年の社会活動制限」と変更になったようです。毎週のように活動制限の内容更新をしているため、用語が変更になっても問題ないとのことです。
今回の新型コロナウイルスの変異株である「オミクロン株」についても感染力は強いが重症化率や死亡率が比較的低いことから安心感もでており、インドネシア人が新型コロナに対する高い抗体を持っていることが血清調査の結果から判明しました。
国内の長距離移動に関しては、2回のワクチン接種と24時間以内の抗原検査の陰性証明書の提示が引き続き必要とのことです。海外からの入国に関しては、出発前72時間以内のPCR検査が必要でしたが、今回の改定で48時間以内と短縮となりました。10日間のホテル強制隔離は引き続き継続となります。
ショッピングモールや観光地など人が集まる場所に関しては、収容人数の75%までに制限し、入場にはPeduliLindungの2回ワクチン接種済の「グリーン」であることが必要です。
社会文化的なイベントに関しては50人未満。ホテルや公共の場所などのあらゆる場所での新年の祝いは禁止となります。
11月末のオミクロン株発生からインドネシアも規制が強化され緊張感が走りましたが、徐々に変異株の過度な懸念が薄まってきたように思えます。インドネシア政府もワクチン接種促進や、活動制限を継続することで新規感染者をここまで抑えられているので、このまま継続してうまくコントロールできてくれば、2022年はちょっと安心感が出てきそうです。