インドネシアでは、新型コロナウイルス感染対策として大幅な活動制限について一部緩和しながらも7月26日から8月2日まで1週間延長することになりました。緊急活動制限が出されてから3週間が経ちましたが。一向に収まる気配はありません。
インドネシア保健省の発表によると7月25日の新型コロナウイルスの新規感染者数が3万8,679人となりました。また7月23日には1日当たりの死者数が1,566人を記録して過去最多を更新となってしまいました。新規感染者は一時期の5万人超えから多少減少していますが、日別の死者数は増加傾向となっています。
変異ウイルスの「デルタ株」などによる感染の急拡大を受けて、インドネシア政府は今月3日から首都ジャカルタがあるジャワ島と主要な観光地のバリ島で、一部の業種を除く企業を対象にすべての従業員を在宅勤務とするなど、市民や経済の活動を大幅に制限してきました。
7月3日から7月20日までは、緊急活動制限(PPKMダルラット)と呼ばれていましたが、21日からは「活動制限(PPKM)レベル4」に名称が変更していて、25日までの期限でしたが8月2日まで1週間延長となりました。
インドネシアでは感染拡大で医療体制がひっ迫した状態になっていますが、経済への深刻な打撃から活動制限(PPKM)の撤廃を求めるデモが各地で起きていました。
今回の一部緩和では、食品や日用品を扱う市場では営業時間の制限をなくし、屋台では持ち帰りだけでなくその場で20分間の飲食も認めるなど、活動制限の影響が特に深刻な零細事業者を救済する内容となっています。
一部の経済活動も緩和し認めながら感染者の抑え込みを行いたいインドネシア政府の難しい舵取りが続いています。