ジョグジャカルタのアディラシャリアホテルに宿泊し、朝4時に目を覚ましました。目的は、世界遺産ボロブドゥール寺院を訪れる前に美しい朝日が見られる名所「プントゥク・セトゥンブ(Punthuk Setumbu)」への訪問です。
プントゥク・セトゥンブは、中部ジャワ州マゲランのメノレ丘陵群にある丘です。この丘は海抜400メートルの高さがあります。そこまで標高は高くはありませんが、ボロブドゥール寺院の後ろから登る、美しい朝日が見られるスポットとして有名です。この丘はかつて地元住民が所有する単なる畑でしたが、偶然写真家がこの場所にやって来て、プントゥク・セトゥンブからのボロブドゥールの日の出の瞬間を捉えた写真がSNSで拡散して観光地化された場所となります。
プントゥク・セトゥンブの丘はジョグジャカルタ市内から約1時間車で移動したボロブドゥール寺院から西に4キロ離れた場所になります。
展望台は駐車場から細い道を15分位登った丘の上にあります。朝日を見ようと多くの観光客が早朝5時位から集まってきます。街灯付きのちゃんと舗装された遊歩道もあり、暗いうちから登っても安全に展望台に到着できます。朝早いので、気温も低いので最初はちょっと肌寒いのですが、坂を登ると汗ばむ感じになります。
頂上は、整備された展望台になっていて、少しずつ明るくなってきました。
メラピ山とメルバブ山の雄大な景色を背景に、セトゥンブの丘で日の出を待ちます。遠くから見ると、ボロブドゥール寺院は周囲の山々に比べて小さく見えてしまいます。この日はあいにく曇り空で、きれいな朝日や、雲海などを見ることができませんでしたが、清々しい空気のなか広がる景色は息を呑む美しさでした。
プントゥク・セトゥンブの展望台には小さな売店があり、そこで提供されるコーヒーは、この絶景の中で一層の味を放ちます。心が温まるような味わいと、絵画のような美しい景色が、訪れた人々を幸せな気分にしてくれます。この日は残念ながら朝日を見ることは叶わなかったですが、清々しい空気の中での展望台からの眺めは、それだけで圧巻で十分な価値がありました。
ジョグジャカルタを訪れた際には、ぜひボロブドゥール寺院を訪問する前にプントゥク・セトゥンブでの日の出体験をお勧めします。