ここ数ヶ月、マカッサルの空はずっと晴れ渡っていました。青い空が広がり、太陽が燦燦と輝く日々。しかし、この長い乾季もついに終わりを告げる時が来たようです。11月15日のマカッサルの天気は、午前中は普段通りの晴れ模様でしたが、午後になると空の様子が一変。
雲が湧き上がり、雷が鳴り響き、そして15時頃、突如としてスコールが襲来しました。熱帯の太陽の下、数分間の豪雨となり、乾いた大地は一気に潤されました。
マカッサルでは午後のスコールが特徴的です。これは、昼間の太陽によって地面が非常に熱くなり、湿った空気が上昇しやすくなるためです。太陽の熱が最も強くなる午後には、中層からの下降気流や対流が活発になり、強力なスコールが発生するのが一般的。これらのスコールは、しばしば強い風とともに、大量の雨を降らせます。特に午後から夕方にかけての短時間の激しい雨は、地元の人々にも慣れ親しまれている光景です。
一般的にマカッサルは「熱帯モンスーン気候(Am)」に分類され、年間を通じて豊富な雨量を誇ります。しかし、今年はこれまでにない長い乾季に見舞われました。エルニーニョ現象の影響か、オーストラリアから吹き付ける乾燥した季節風がマカッサルにまで及び、雨季の到来を遅らせたと考えられます。これにより、地域の水不足や農作物の生育に影響が出ていました。
しかし、今や長引いた乾季も終わりを迎え、西から吹く季節風が強まることで、待ちに待った雨季が到来しました。雨が降ることで気温が下がり、過ごしやすい日々が戻ってきました。雨季は、時に洪水など不便をもたらすこともありますが、同時に生命の源とも言える恵みの雨をもたらします。スコールが去った後には、空に広がる壮大な夕焼けが私たちを待っています。
マカッサルの雨季は、そんな小さな驚きと喜びを与えてくれる季節の到来です。