今年もインドネシアはラマダン月に突入しました。ラマダンは断食ということで知っている方も多いと思いますが、知らない方のためにラマダンについてまとめたいと思います。
今年のラマダン(Ramadan)は、次のようになっています。
30日間となります。
イスラム歴で9月をラマダンと呼び、日の出から日没まで飲食をしないで、善行や宗教的な行いを励むことが義務となっています。ラマダン月は断食のイメージがありますが、断食するのは昼間だけで夜の間は、普通に飲食が可能です。
イフタール(Iftar)は、断食後に初めて食べる食事となります。有名なのはデーツを食べることで、ムハンマドも断食後にデーツの実を食べて、空腹の身体を慣らしたとされます。夜中の3時に食べてから15時間以上も飲食をしていない状態なので、果物や甘いお菓子などを食べてから夕食という流れになります。
サフール(Suhur)はスフールとも呼ばれ、断食開始前つまり日の出前に食べる食事となります。朝の2時から3時30分頃に食事をとります。サフールも、消化の良い食べ物を摂ることが良いとされていますので、お粥や果物、ヨーグルトなどを食べるようです。
ラマダン期間中は、飲食の制限の他にも、喫煙、けんか、悪口、性行為などを慎むようにとされています。道端に痰を吐くことなどもダメなど断食を通じて周辺の人々への思いやりを大切にするといった意味あいがあります。信仰心を深め、善行や自己研鑽に励むのが良いとされています。普段よりコーランを長く読んだり、モスクで祈りを捧げたり、寄付をしたりして積極的に奉仕することが重視されています。
ラマダン期間中も通常通りに仕事をするのですが、ほとんど企業やお店などでは営業時間が短縮されています。ラマダンに参加していない人は、昼間レストランでの食事もできますが、隠れて食べるか持ち帰って家で食べるなどラマダン中のムスリムに配慮する必要があります。この期間中の旅行は避けた方が良さそうです。
今年の断食明け休日であるレバランは5月3日となります。その前後4月29日、5月4,5、6日が有給奨励日となったおかげで、今年は4月29日から5月8日まで10連休となります。2年間新型コロナで故郷に帰っていない反動で、今年は7,900万人もの人々が移動すると言われています。道路の渋滞が激しくなりそうで、どうなってしまうのか今から不安です。
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ラマダン中はなにかと仕事が思うように進まないという割り切りが必要になってきます。ラマダンしているムスリムに、仕事をお願いしてもパフォーマンスはどうしても落ちます。周りの人々も同じ状況なので、ラマダン期間中とその後のレバランの休日を利用して一時帰国することにします。日本で商談や、今回は3回目のブースター接種を行いたいと思います。レバラン中にインドネシアに戻り、お祭りの後に活動再開といった感じになりそうです。