インドネシアの首都であるジャカルタ特別州政府は、新型コロナウイルスワクチンの接種済を条件にジャカルタ市内のレストランやカフェでの店内飲食を認めるそうです。レストランでは20分以内と飲食の時間制限があり、早食い競争ではないかと言われています。
現在、インドネシア政府が公布している「緊急制限レベル4」では、レストランの店内飲食は禁止となっていて、店内飲食サービスを提供できるのは定着型屋台「ワルン」や移動式屋台などに限られています。
今回、ジャカルタ特別州観光・創造経済局が公布した内容によると屋外の飲食店に対して一部飲食の制限が緩和となる内容になっています。
以上の条件で飲食を認めるようです。
屋内にあるレストランについては、持ち帰り客のみの対応で営業時間は午後10時までに制限のままです。
今回新たな規制の緩和で、ワクチン接種済の証明が必要になってくるとのことです。インドネシアでは、ワクチン接種割合がまだ少ないのと、屋外のレストラン自体が少なく、しかも飲食時間制限が20分と、短時間で食事を終わらせるという不可解な条件がついています。
食事を注文してから提供時間も20分間に含まれているので、早食い競争のような忙しい食事となりそうです。
インドネシア保健省によると、7月末時点で2回目の接種の進捗率は全体でわずか9%です。ジャカルタ特別州やバリ州は20%を超えていますが、州によっては5%未満という地域によって差ができています。
スマホ用アプリ「プドゥリリンドゥンギ(PeduliLindungi)」のワクチン接種の記録管理ツールを利用して接種者をスクリーニングして、営業を再開させたいとの動きのようですが、大半に地域でワクチン接種が十分に進んでいないことから反対する声も大きいとのことです。
ワクチンの供給には格差があり、ワクチン接種を条件にすると差別につながる可能性があると指摘されています。
店内で飲食ができないので、食事はほとんどデリバリーで済ますことが多くなります。
デリバリーの食事が続くと、どうしても配達エリアの近い店の注文になりますので、偏った食事になりがちです。
ワクチン接種したからと言って以前のような自由においしそうな店を開拓するといった事ができない生活が続きそうです。