【インドネシア】本日特別便運航!いち早く希望者全員の帰国を目指して欲しい!

Indonesia

インドネシアの感染爆発を受けて日本人のジャカルタ発成田行きの帰国特別便が約200人の搭乗者を乗せて本日7月21日にANAが運航します。7月25日にも日本航空が帰国便を運航する事になりました。

受入企業・団体による誓約の上、入国後10日間のホテル待機や移動手段の確保が利用の条件になる臨時便ですが、一般の個人やインドネシアの会社に所属している日本人は利用ができない便となっていて帰国したくても利用できないようです。

本日は、帰国便の実態と五輪との関係をお伝えしたいと思います。

帰国特別便の概要

【フライトスケジュール】
2021年7月21日(水) NH836(ジャカルタ06:15発/成田15:50着)
2021年7月25日(日) JL726(ジャカルタ21:55発/成田翌07:25着)

【航空運賃】
エコノミークラス(ANA)
大人:@142,700円 (運賃132,000円+諸税5,200円+発券手数料5,500円)
子供:@109,700円 (運賃99,000円+諸税5,200円+発券手数料5,500円) ※2歳-11歳
幼児:@19,000円 (運賃13,200円+諸税300円+発券手数料5,500円) ※0歳-1歳

ビジネスクラス(ANA)
大人:@314,700円 (運賃304,000円+諸税5,200円+発券手数料5,500円)
子供:@238,700円 (運賃228,000円+諸税5,200円+発券手数料5,500円) ※2歳-11歳
幼児:@36,200円 (運賃30,400円+諸税300円+発券手数料5,500円) ※0歳-1歳

【宿泊料金等】
◎料金に含まれるもの:
成田空港からホテルまでのバス代金(往路のみ)
ホテルグレイスリー新宿宿泊代金(1日3回のお弁当代含む/チェックイン日の夕食からチェックアウト日の朝食まで)
PCR検査代金

(11泊12日) 料金
@320,100円(1名1室利用)
@259,600円(2名1室利用)

(15泊16日) 料金
@406,500円(1名1室利用)
@324,000円(2名1室利用)

JALについては、運賃のほか、ホテルやPCR検査などの代行手配料金は調整中のようです。申込期限は現地時間7月23日正午で、同日中の入金が必須となるようです。

費用は企業が負担するとはいえ、片道航空券エコノミー10日間隔離ホテル付で1人46万円超は非常に高いです。これでは、企業に属していない個人が帰国するのも躊躇してしまう金額です。

東南アジア最悪の感染

インドネシアでは、新型コロナウイルスのデルタ株の感染が爆発的に拡大しています。ジョコ・ウィ政権による経済優先の感染防止対策が不十分なことで、医療現場が疲弊し病床が不足しています。医療関係者のコロナ感染や死亡などにより医療崩壊の瀬戸際に立っていて危機的な状況が続いています。7月15日には、一日あたりの感染者数が5万6757人と過去最高を記録しました。

現地で接種されている中国シノバック製ワクチンへの不信感から「現地で中国製ワクチン接種に否定的な日本人が多いことも不安を増加させています。

日本行き定期便は1か月先まで満席

日本大使館によると在留日本人の300人以上が感染し、入院待ちの人が約50人もいるという情報です。

インドネシア在住の日本人の間では、一日も早く日本に帰国してワクチン接種を受けたいという声が高まっています。政府は、8月1日から羽田や成田空港で、在外日本人向けのワクチン接種が始まるそうです。

そのため、多くの日本人が一刻も早い帰国を希望していますが、全日空と日本航空の日本行きの定期便は、来月お盆過ぎの1か月後まで予約で満席の状態が続いています。

五輪優先の搭乗者制限があった!

ジャカルタ便はANAもJALもB787-9 で1便あたり200名ほど搭乗可能な定期便で満席状態というには、いささか疑問を持っていました。実は1便当たりの予約可能人数が極端に少ないというのです。

日本政府が一日の入国者数を2000人に制限、航空各社ごとに1週間当たり3400人を上限にしていることもあり、国土交通省から各航空会社に7月11日~8月末の搭乗者数を1便当たり40人、さらに23~26日の4日間については搭乗者数を20人に減らすよう要請があったそうです。

ちょうど五輪が開幕し、外国要人が来日する時期と重なります。帰国を望む在留日本人を航空会社ができるだけ多く搭乗させたくても、日本政府から「待った」をかけられているのです。インドネシアからの帰国者は帰国後10日間の強制ホテル隔離が必要ですが、五輪の関係で政府による待機ホテル施設の手配が間に合わず、搭乗者自体を制限しているようです。

だから、日本に向かう定期便は8月末まで搭乗券の予約が困難な状況にあるという理由です。

個人の日本人は帰国できる手段がない!

今回の帰国特別便は、本政府が設けている一日の入国者2000人の入国者制限外の特別措置であるため、帰国後は企業が隔離ホテルを実費で用意し、3回のPCR検査代も実費で負担するという誓約書を外務省に提出することになっています。つまり、企業や団体に所属しない個人やインドネシア企業に勤める日本人の帰国は実質的に不可能となります。

これに対し日本大使館は、個人で帰国を希望する方は個別に連絡をしてほしいとしていますが、まだ個人向けの帰国便の案内はありません。

待機施設が不足している!

すべてにおいて日本人保護が最優先されるべきなのに、感染拡大で生命が脅かされている場所からの帰国に条件や人数制限まであるとは理解に苦しみます。

政府が水際対策を強化したのであれば、政府が責任を持って隔離用の待機施設を確保すべきだと思います。政府としては3,500室あると言われる待機施設をこれ以上確保はしないので、自費で確保してもらうか、それが難しい場合は、航空会社に手配を代行してもらうことが条件という乱暴な形です。その条件ならば入国制限の枠外で入国を認めるということです。前回の清水建設の特別便が許可されたのも、独自に待機施設を確保することが条件で帰国できたのです。

希望する全員の帰国を実現して欲しい!

政府は、待機隔離ホテルが足りないと認識しながら新たに確保する予定はないのでしょうか。

五輪期間中、世界各国から約7万人の大会関係者が来日する見込みですが、五輪関係者は最優先で入国でき、在留日本人については緊急性があっても帰国できる人数を制限するとは、政府は五輪開催と在留日本人の命とどっちが大事なのかと疑問がでます。

ぜひ、待機隔離ホテルを拡充して、希望する人全員の帰国をいち早く行ってもらいたいと切に願います。

 

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