バリクパパンから高速道路を移動してサマリンダに到着しました。初めてのサマリンダ訪問となります。まずサマリンダから北にあるダヤク族のパンパン村を訪問します。
サマリンダ市は、インドネシアの東カリマンタン州の州都であり、人口約77万人とボルネオ島全体で最大の都市になります。東カリマンタン州のバリクパパン市が州都だと思っている方が多くいますが、バリクパパンは、サマリンダと同じ位の人口がいる第二の経済中心の都市となります。サマリンダは赤道に近い場所にあり、幅100mのマハカム川が市内の中心を2つに分けています。天然資源が豊富な地区があり物流拠点として、近くに海はないのですが、川を経由して外貨を稼ぐ東カリマンタンの玄関口となっています。
インドネシアにはさまざまな地域に散在するさまざまな部族があり、そのうちの 1 つがカリマンタンの島に古くから住んでいた先住民族であるダヤク族となります。ダヤク族は、通常カリマンタンの森の奥深くの村にあることが多いのですが、パンパン村のダヤク・ケニア族は、サマリンダ市の中心部から北に25Kmほどのところにあり、サマリンダ観光地のひとつになっています。サマリンダ市内からは、1時間弱でパンパン村へ到着しました。
ダヤク族は伝統的な木造の高床式のペタン家と呼ばれる家屋に住んでいます。ダヤク族の伝統的な民族衣装は、幾何学的な特徴のあり刺繍された装飾品と羽の冠の形をした飾りを頭にかぶります。男性は盾と剣を持ち勇ましい姿となります。
ダヤク族が持つユニークな伝統の 1 つは、耳を金属の重りをつけて長く伸ばすことです。ダヤク族の女性は耳を胸まで伸ばすことができ、男性は顎の下まで耳を伸ばすことができるそうです。この耳を長く伸ばす伝統は、美しさの象徴であるだけでなく、気高さを示し、忍耐力を試すために行われているようです。
ダヤク族の伝統として、ボルネオの首狩り族として古くからガヤウ(Ngayau)と呼ばれる首狩りの儀式があります。敵の頭を狩ることでダヤク民族が滅ばないようにした儀式として受け継がれてきましたが、長い論争の結果ガヤウの伝統の実施を禁止することになりました。
1991年からダヤク・ケニア族が住むパンパン村を伝統的な村に指定して、ダヤク族の日常を見ることができる文化的な観光地になっています。
ここでは、ダヤク・ケニア族の伝統的なビーズの衣装や装飾品を購入や、耳の長い長老と一緒に写真を撮影、ダヤク族の伝統の踊りを観賞することができます。
ちょうど訪問した日が、伝統的な踊りが開催される日であったため、開演時間まで待ってみたいと思います。