【インドネシアマカッサル】海岸レストランの新鮮な焼き魚
マカッサルは、インドネシアの中でも、最も新鮮で魚がおいしい街です。わざわざ、ジャカルタからマカッサルに魚を食べに来る人もいて、マカッサルに行くことを楽しみにしている人が多いです。マカッサルのある南スラウェシ州は、周りが海に囲まれており、様々な魚が水揚げされる、好漁場が近いことも要因です。マカッサルでは、街中で、イカンバカール(魚焼き)の店があり、魚好きの人々を虜にしています。
魚焼きの海岸レストラン
今回ご紹介する店は、タピパンタイ・レストラン(Rumah Makan Tepi Pantai)という店です。直訳すると、海岸レストラン。マカッサルのシーフード好きの穴場のレストランとして有名です。
タピパンタイ・レストランは、ロサリビーチの北側方面の海岸沿いに位置しています。
店名だけみると目の前が海岸で海を眺めながら食事ができる様な感じがしますが、残念ながら店の前が海軍の基地があり海を見ながらの食事はできません。
しかし、海軍基地の隣がマカッサルの魚市場になっており、毎日新鮮な魚が手に入る好立地となっています。
タピパンタイは朝水揚げされた魚を市場で購入してきて、店の前に氷のたくさん入ったクーラーボックスに魚を入れておきます。店に到着すると店内に入る前に食べる魚の選別から入ります。マカッサルで水揚げされる、カカップと呼ばれる鯛やケラプと呼ばれるハタ、クエと呼ばれるロウニンアジ、イカ、エビなど色々な魚の種類や大きさがありますので、食べる人数で選択します。選別した魚は、バカール(焼き)か、ゴレン(揚げ)か、ソップ(スープ)か、と食べ方を聞かれます。
4人以上いれば、焼き、揚げ、スープを全て選びましょう。
マカッサル流の焼き方・食べ方
魚を焼く場合は、店頭の焼き場で調理します。魚は直接焼くと魚の皮が焦げてしまうので、バナナの葉で蒸し焼きにして、ある程度火が通ると表面を焼いていきます。インドネシアの他の地域の焼き魚は、魚にソースを付けて焼くお店が多いですが、魚の素材だけで焼くシンプルな焼き魚を提供するのがマカッサル流です。日本でいう塩焼きの状態です。魚の鮮度が良いので、このシンプルな焼き魚が提供できます。
お店の中は広々としたホールの様な造りとなって、奥には電子音響システムとLCDプロジェクター用の大画面が装備されたステージがあります。バンド音楽を聞きながら食事も出来ます。しっとりとしたジャズのような音楽であれば心地よいのですが、たまにマカッサルの州政府の役人や軍人達が集まりで使用しており、大カラオケ大会に出くわす事もあります。インドネシア人は歌うのが本当に好きです。お酒も飲まずにいつも楽しそうに歌っています。
魚が調理されている間に、きゅうりとピーナツソース、酢漬けマンゴー、ダブダブと呼ばれるスラウェシ独特のサンバルソースが来ます。
きゅうりとピーナツソースは、そのまま食べる前菜のようです。ピーナツソースは甘い味付けになっており、辛味がないのでサンバルとあわせて調節します。
細かく刻んだスライスされた緑のマンゴーは、そのまま食べると酢漬けしてあるので酸っぱいですが、自分の好みのチリソースと混ぜてサンバルマンゴーにします。
ダブダブは、スラウェシ島で見られる、サンバルの一種で、トマトや唐辛子がダイス切りしてあり、さっぱりとした辛さがあります。これから来る、焼き魚と一緒に食べます。
約30分後、焼き魚や揚げ魚、魚のスープが到着します。
マカッサルで魚を食べる方法は、魚の肉を取り、自分が作ったチリソースに浸し、口に入れます。酸味が混ざったスパイシーな味わいは、風味豊かな魚の新鮮な味わいと魚の甘さを伴い、絶品です。全く魚の臭みはなく、ふっくらと仕上がっています。
揚げ魚もカリカリにあげた魚やイカがおいしいです。
魚のスープは、魚の旨味がでた出汁を塩で味付したあっさり目のスープです。塩ラーメンの味とかなり近いと言えばわかりやすいです。
メニューは多くはありませんが、価格は他のシーフードレストランに比べてもかなり手頃な値段です。新鮮な魚をいつでも安く食べられるマカッサルは、素晴らしい街ですね。