バリ島観光というと、クタ・ビーチやウブドなどが有名ですが、今回はセバツ村に訪問しました。
山の中腹ですが、ちょうど平らになった場所にあるセバツ村に宿泊。あまり観光客がいない地域でのんびりして、地元民の生活風景に癒やされました。
ウブド中心部からさらに30分程山を登った場所にあります。空港からは1時間半位かかります。ティガララン・ライステラスの近くとなります。
今回の宿泊は、セバツ村のUmah Hoshiに宿泊しました。
水田とヤシの木の囲まれた自然豊かな場所に立つコテージになります。
受付の2階は、レストランとなっていて、ヤシの木を見渡す絶景となっています。
周りは、水田が山の稜線にそって段々となっており、バトゥール山、アグン山との絶妙なアングルで迎えてくれます。
バリでは、斜面を利用した棚田が有名で、ブラタン湖から流れ出る水脈を利用して、安定的な水の供給により、2毛作3毛作が可能となっていて稲作農業が盛んです。
早朝の散歩では、朝日が山をオレンジに染め、水田に反射した陽の光とともに徐々に明るくなってくる情景は、旅の心を癒やしてくれます。
セバツ村は標高が500m前後と比較的高い場所にありますので、朝の空気はひんやりしており澄んでいます。
バリに人たちはバンジャールと言われる地域コミュニティに属しています。
親族の様な共同体としてバリの地域毎では、労働作業や宗教活動など共同で行われ、助け合いの精神を身につけており、喧嘩を好まないなど、性格は非常に温厚です。バリの人たちは、なにかをする度に、その作業が単純であっても、必要な人数以上に集団で集まって行動します。ベベック・べべカン(あひるのような行動)の精神は、異国から来る旅人にも手厚くもてなしをしてくれる心が生きているといえるでしょう。
セバツ村の中心街に行くと、ペンジョールと言われる飾りで迎えてくれました。
ガルンガン祭礼日期間にバリを訪れると、日本の七夕飾りに似た竹飾りが、家々の門口に立てられています。
ガルンガンはウク歴の正月で、210日に一度巡ってきます。
弓状に先をしならせた長い竹竿と椰子の葉飾りのペンジョールは、ガルンガンの前日(プナンパハン)までに必ず立てられます。神々を迷いなく迎えるための目印となります。
バリでは、神々と同時に、先祖の霊をお迎えするために立てられるそうです。
もともとは、日本の七夕飾りもお盆に先祖の霊を迎えるために立てられたと言われ、共通点があります。
山岳信仰のあるバリでは、神々は“山”にいるものと考えられてきました。
ペンジョールは、龍を模した物とも、聖なる山アグン山を模した物とも言われますが、訪れた神々を手厚くもてなし、1年の豊作を祈願するものです。ペンジョールはこの後35日間は立てたままにしておきます。
セバツ村のペンジョールは豪華で、竹は太く長く、割とデザインが統一されています。バリでも地域毎に飾りが違うそうです。このペンジョールが立ち並ぶ姿は、神々の住む島であるバリ島らしい風景とも言えるでしょう。