スラカルタの魅力に浸った後、次なる目的地、スマランに向かいました。スマランは、インドネシアの中部ジャワ州の州都で、人口は約190万人。インドネシアの五大都市の一つとして知られています。ジャワ島中部のこの都市は、古きオランダの建築と現代の活気が共存しています。
高速道路での移動は2時間ほどを予定していましたが、スマラン市内での大規模な工事のため、渋滞に巻き込まれ、1時間以上の遅れが出ました。
スマランでの宿泊は、空港近くの1軒家を借りることに。これまでのインドネシア滞在はホテルが主だったため、家をまるごと借りる民泊体験は新鮮でした。
広いリビングにはソファーやダイニングテーブル、中庭が備わっており、まるでスマランに家を持ったかのような気分に浸れます。
ホテルのような細やかなサービスは期待できませんが、広々とした空間でのんびりと過ごせるのが魅力です。
日が暮れる前に、スマランの旧市街、コタ・ラマ(Kota Lama)を散策しました。
この名前はインドネシア語で「古い街」という意味。その名の通り、レトロな洋館が多く残されている場所です。スマランは海沿いに位置しており、オランダ統治時代にはジャワ内陸の農作物の輸送港として繁栄しました。近年では、オランダ植民地時代の建築物がSNSでよくシェアされ、「写真映えする街」として人気を集めています。
19世紀のオランダ植民地時代の建物も多く、石畳の通りを歩くと、異国の情緒に満ちた街並みが広がっています。
有名なランドマークとして、1753年に建てられた銅のドーム型教会、イマヌエル・スマラン(Immanuel Semarang)、通称ブレンドゥク教会(Gereja Blenduk)があります。
この教会は中部ジャワで最も古いキリスト教の教会で、八角形の形状が特徴的です。
現在、旧市街はショッピングモールやアートギャラリー、アンティークショップなどが増え、観光地化が進んでいます。
特に夕方から夜にかけての時間帯がおすすめで、ライトアップされた洋館をゆっくりと観光することができます。
街を歩いて疲れたら、テコデコ・コフィハウス(Tekodeko Koffiehuis)で一息つくのがおすすめ。このカフェはコロニアル建築の中にあり、落ち着いた雰囲気でスマランのコーヒーを味わえます。店内には心地よいコーヒーの香りが漂い、ヨーロッパ風の内装が特徴的です。旧市街を散策した後の一休みに、このカフェは最適でした。
夜は、バナラン(Latar Kota by Banaran)でディナータイム。
このレストランは2022年にオープンしたばかりのモダンな雰囲気の場所で、スタッフの対応もとても親切でした。レストランからはスマラン・タワン駅を望むことができ、時折列車が通過する様子も楽しむことができます。美味しい食事とともに、スマランの夜の雰囲気を満喫しました。短いスマラン滞在もこれで終わり、翌日はジェパラへと移動します。
この旅のスマランでの滞在は、古き良き時代の情緒と現代の活気が同居する都市の魅力を存分に味わえました。ジャワ島の歴史と文化に触れながら、新しい発見とともに素晴らしい経験ができました。