最新型高速フェリーで疾走!Semaya Darmajaya Jetでギリ・トラワンガンへ
ピカピカの新造船、Semaya Darmajaya Jetに乗船!
パダンバイ港に停泊していたのは、Semaya Oneの新型高速船「Semaya Darmajaya Jet」。この船は、2025年2月にインドネシアのタンジュン・ピナンで製造され、ローンチされたばかりの最新鋭フェリーで、まさにピカピカの新造船でした。船体のデザインは洗練されており、真っ白なボディに赤いラインが施され、モダンな雰囲気を醸し出しています。港に入ってくるその姿は堂々としていて、思わず写真を撮りたくなるほどの美しさです。

驚くべきはそのサイズ。パダンバイ港で頻繁に見かけるEKA JAYA号よりもさらにひと回り大きく、300人もの乗客を収容できるとのこと。これまでのSemaya Oneの高速船は老朽化が進んでいたため、今回も同じようなものだろうと期待していませんでしたが、この最新フェリーの登場には驚かされました。まさに予想外のサプライズで、出航前からワクワクが止まりません。

船のスタッフに話を聞いたところ、パダンバイ〜ギリ諸島・ロンボク島間を結ぶ定期便として、毎日午前9時と午後1時30分の2便が運航中。利便性の向上だけでなく、大量輸送にも対応しているため、観光シーズンには大活躍しそうです。この日は雨季でローシーズンだったため、乗客はわずか50名程度。広々とした船内で、ゆったりとした船旅を楽しめそうな予感がします。
エンジン始動!力強い推進力でパダンバイを出発
予定出発時刻は9時でしたが、桟橋接岸の遅れにより実際の出発は9時20分。乗客が次々と乗り込み、係員の指示に従って座席を確保。船内はモダンで清潔感があり、快適な空間が広がっていました。

船がゆっくりと桟橋を離れ、エンジンが始動する瞬間は、まさに船旅の醍醐味。船には、MTU 16V 2000 M91とMTU 12V 2000 M91という2基のディーゼルエンジンが搭載され、それぞれ2000馬力を誇ります。MTU社製のエンジンは高性能かつ燃費効率が良く、特に高速フェリーの運航には最適な仕様となっています。

エンジン音が高鳴り、船体が徐々に加速していくと、その推進力が体にダイレクトに伝わってきます。心地よい振動と共に、波を切り裂く爽快な音が響き渡り、期待感がさらに高まりました。特に船好きにとっては、この瞬間がたまらない興奮のひとときでしょう。

圧倒的なスピードと安定した乗り心地
最新型のSemaya Darmajaya Jetは、**平均時速27ノット(約50km/h)**で航行可能。高速船の名にふさわしく、出発からわずか数分で海の上を滑るように進んでいきます。

通常、バリ島とロンボク島の間に広がるウォーレス線を越える海峡は、潮の流れが速く、強い波が立つことが多いため、高速船でも揺れを感じることが少なくありません。しかし、この船は非常に安定しており、ほとんど揺れを感じることがありませんでした。

特にメインデッキ中央部の座席は、最も揺れが少ない快適なポジション。波の影響を受けにくいため、船酔いしやすい人にはぜひおすすめしたい場所です。揺れの少なさに加え、振動も少なく、快適そのもの。船旅がここまでスムーズだと、時間が経つのもあっという間に感じられます。

他の高速船を次々と抜き去る圧巻の走り
パダンバイからギリ・トラワンガンまでは約65kmの距離。このスピードなら、所要時間は約1時間20分程度。航行中、先に出発していた高速船が視界に入ってきましたが、Semaya Darmajaya Jetはそのままスムーズに加速し、次々と追い抜いていきました。

特に、2隻の高速船を難なく抜き去るシーンは圧巻。まるで高速道路でスポーツカーが他の車を追い抜くような爽快感があり、乗っているだけで気分が高揚します。

エンジンのパワーがダイレクトに伝わってくるような迫力のある走行は、船旅の醍醐味を存分に味わえるものでした。
ギリ・トラワンガンに到着!
スムーズな航行のおかげで、10時30分過ぎにはギリ・トラワンガンに到着。パダンバイでの遅れを完全に取り戻し、むしろ予定よりも早い到着でした。

Semaya Oneのこの最新型フェリーの快適さと速さには驚かされました。以前の船と比べても格段に進化しており、まさに最高の船旅を楽しむことができました。乗船していた他の乗客も、その快適さに満足している様子で、Semaya Darmajaya Jetの評価は上々。

ちなみに、パダンバイ〜ギリ・トラワンガンの片道運賃は250,000ルピア(約2,300円)。この速達性と快適性を考えると、コストパフォーマンスは抜群と言えるでしょう。今後もギリ島へ行く際は、この船をリピートしたいと思うほどの素晴らしい経験でした。