【インドネシア版ギフト】スンバコは気遣いの文化
もうすぐラマダンが始まりますが、インドネシアでもラマダン開けのレバランで必要なスンバコの準備をします。
お世話になった人に感謝の気持ちを込めて送る贈り物です。日本でいうお中元やお歳暮のような物です。
インドネシアの贈り物文化である、スンバコについてお話したいと思います。
スンバコとは
スンバコ(Sembako)とは、インドネシア語で
- Sembilan(9つ)
- Barang(物)
- Pokok(重要)
の略で、9種類の生活必需品を意味しています。
9種の必需品は、主に油、米、砂糖、塩、卵、牛乳、肉や魚、とうもろこし、灯油を指すようです。
スンバコは、ラマダンが終了した時に送ります。インドネシア版のお中元やお歳暮の意味合いで、目上の人や裕福な人達が親戚、会社のスタッフ、運転手、メイドなどの人々に配ります。
多彩なスンバコの中身
元のスンバコの内容は必需品の9種類ですが、今では中身が変化して、油、米、砂糖、塩、以外にもお菓子(主にクッキー、ビスケット)、麺類、洗剤、衣服、現金を贈る事が増えてきているようです。
また、必ずしもこの9種類を贈るわけではなく、個人によって贈るものは異なるようです。
レバラン商戦が活発に
ラマダンが始まる前からモールやスーパーには多彩な商品が並べられます。
スンバコ用のセット品のみならず、レバランに帰省するときに必要な衣服や手土産用の品物もぎっしり販売されます。
またレバランが近づくと軒並みバーゲンセールもはじまり、いわゆる「レバラン商戦」が盛り上るのです。
また、この時期のスーパーは、普段売られている品物以上に商品がたくさん並べられ、同じ商品でもラマダン用のパッケージに包装されています。
インドネシアの贈り物文化は日本人に通じる
インドネシアでは、日頃の付き合いにちょっとした気遣いが必要です。旅行から戻った時、友人宅やオフィスを訪問の折に、感謝の心を表す手土産が必要なのです。
ほとんどのインドネシア人は、土産物の価値や中身はあまり気にしません。品物を持参してきたことに意義があるのです。
また、インドネシアの人は、贈り物をもらってもその場で決して開けません。贈り物をすぐさま開けるのは失礼と相手の気持ちを気遣う事もあり、日本人の心と同じように感じます。
かつての日本も、ちょっとしたことがあると、「つまらないものですが」と贈り物の授受がありました。日本人の贈り物文化がそのままインドネシア人のスンバコ文化にも当てはまりそうです。
インドネシアの中でもスンバコ文化は、良い習慣だと思っています。