一時帰国の旅はジャカルタ・スカルノハッタ国際空港から始まりました。JAL便での帰国を前に、サファイヤ・プラザプレミアムラウンジで心地良い時間を過ごしていました。しかし、この快適な滞在が予想外の出来事へと繋がることになろうとは、この時点では思いもよりませんでした。
ラウンジでのくつろぎ時間が終わり、日本語での搭乗案内が流れ始めました。真っ暗だった空も、朝の6時を過ぎて明るさを増してきました。
最後の方で搭乗することにした私は、ほぼガラガラのサファイヤ・プラザプレミアムラウンジで快適な滞在を楽しんで、後は飛行機に乗るだけとワクワクしながらラウンジを後にしました。
すでに搭乗案内のアナウンスがあり、日本行きの便だけはスカルノハッタ空港内に日本語で搭乗案内が流れるので、この瞬間、日本へ帰る現実が心に響きます。
空港に到着した際は、まだ空が真っ暗でしたが、朝の6時を過ぎて明るくなってきました。搭乗案内が進んでいて、最後の方で搭乗することにした私は感慨深い気持ちになりながらゲートへと向かいました。
機内に入ると意外と満席近く席が埋まっています。国際線の需要もだいぶ回復してきたことを感じます。今回の座席は18Aとエコノミー席の一番最前列の窓側を予約しました。バルクヘッド席となり、足が伸ばせる最高の座席となりました。ホテルを出てからスムーズなチェックインと出国をして、快適なラウンジ滞在の後に快適な座席が用意されて、こんなに思うように事が進むなんてと思いながら、そういえば携帯電話を機内モードにしようとカバンの中を探すと、どこにも携帯電話の姿がありません。日本で使用する携帯電話は、これまで写真などを撮影したりして手元にあるのですが、インドネシアのSIMが入った携帯電話がいつもあるカバンの中に無いことに気が付きました。
ラウンジまではあったのは確認しているので、ラウンジ内のテーブルに置き忘れたと思った瞬間に無情にも飛行機のドアがクローズしてしまいました。もうラウンジまで取りに戻ることもできずに、このまま日本到着までの8時間くらい何もすることができなくなります。ここまで順調に進みすぎて、気が緩んだのでしょう。仕方ないですが、諦めるしかないと思うようになりました。忘れた携帯は、インドネシアの銀行のインターネットバンキングやOVOなどの電子マネーなど、携帯で手続きするあらゆりアプリが入っているのですが、これが日本帰国中に操作できないのはかなりの痛手です。
携帯を置き忘れることは無いように毎回細心の注意していたのですが、最悪のタイミングでの大失態です。飛行機は無情にも搭乗口を離れて、定刻通りに出発していきます。
順調に進むはずの一時帰国旅行は、予想外の大失態に見舞われました。忘れ物は自分の注意不足によるものであり、大切なものを管理する責任は自分にあると改めて認識させてくれました。少し疲れた心を抱きながら、日本への長いフライトに臨みました。