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開業1年目のテガルアール駅とその周辺、閑静な田園と急成長するショッピングモール

ジャカルタとバンドンを結ぶインドネシア初の高速鉄道「Whoosh」が開業してから1年が経過しました。インフラ整備が進むインドネシアにおいて、ジャカルタとバンドンの両都市をわずか1時間で結ぶこの鉄道は、国内外から大きな注目を集めています。しかし、まだ発展途中の部分も多く、その終着駅であるテガルアール駅と周辺エリアには、多くの可能性と課題が混在しています。

このたび私は、開業1周年を迎えたWhooshに乗り、テガルアール駅とその周辺を実際に訪れてみることにしました。ここから見えてくるのは、のどかな田園風景と急速な都市化が混在する風景。ジャカルタから約47分でたどり着くその地は、今後どのように変貌を遂げるのでしょうか?その現状と未来を感じるべく、現地を巡って見えてきたテガルアール駅の実態と周辺開発の兆しをお届けします。

開発途中のテガルアール駅に到着

Whooshの終着駅、テガルアール駅に降り立った瞬間、まず驚いたのはその周囲の閑静な風景でした。

開業から1年が経過したとはいえ、駅周辺の整備はまだ不十分で、未舗装の道路が続く光景に、近未来的な高速鉄道の駅が異様に浮かんでいます。

駅の内部も、広々としたスペースがあるものの、まだほとんどのテナントスペースが空いたまま。

地元の商店も入っておらず、食事や休憩をとれるような場所も限られているため、訪問者にとっては少し物足りない状況です。この駅が今後どう発展し、どのように地域と共存していくのかが気になるところですが、現段階では駅自体が静かな田舎にそびえ立つ「孤立した存在」に見えました。

駅を出ると、さらにこの駅の異様さが際立ちます。目の前には広がる田んぼや畑が続き、農作業に励む地元の方々の姿もちらほら見受けられます。こうした牧歌的な風景の中に、広大な規模を誇るテガルアール駅が堂々と佇んでいるのは、不思議な光景そのものです。巨大な構造物として駅がここにある理由は、まるでこの土地に未来の希望を託しているかのようにも感じられました。

テガルアール駅は現時点でWhooshの終着駅であり、将来的にジョグジャカルタやスラバヤ方面へと延伸される計画があると聞いています。しかし、ジャカルタからここまでの建設費用は巨額であり、今後の収益化や延伸の実現可能性についてはさまざまな意見があるようです。この地が本当に発展を遂げ、田園風景が大都市と繋がる日が訪れるのか。それを思うと、今の静かな景色が一層味わい深く感じられます。

無料バスでスマレコンモール・バンドンへ

駅前に停車していたスマレコンモール・バンドン行きの無料シャトルバスに乗ってみることにしました。

閑静なテガルアール駅とは対照的に、スマレコンモール・バンドンは、今まさに急成長を遂げつつあるエリアです。バスに揺られながら約15分、途中で目に飛び込んできたのは、大規模なサッカースタジアムです。

ドライバーに尋ねたところ、このスタジアムはバンドンの人気チーム「ペルシブ・バンドン」の本拠地とのこと。スタジアムの規模と整備の行き届いた外観に、バンドンのサッカー文化の根強さが感じられ、思わぬ発見に驚かされました。

モールに到着すると、そこには既に多くの人々が行き交い、地域の中心としての役割を担っていることが一目で分かりました。新興住宅地の中心に位置し、ジャカルタからの訪問者も多いため、スマレコンモール・バンドンは単なるショッピング施設以上の役割を果たしているように感じます。テガルアール駅の開業が、ここへのアクセスをさらに便利にし、人々の流れが地域の発展を後押ししていることを実感しました。

豊富なテナントと快適な空間を提供するスマレコンモール

スマレコンモールの内部に一歩入ると、その規模とテナントの充実度に圧倒されます。ファッション、飲食、エンターテインメントと、幅広いジャンルの店舗が揃っており、ジャカルタの有名モールと肩を並べるほどの品揃えです。

特に、日本食レストランや海外ブランドのショップが充実しているため、日本人観光客にも親しみやすい環境が整っています。明るく広々とした内装は居心地が良く、地元の人々も家族連れや友人同士で楽しんでいる姿が多く見受けられました。

また、モール内の快適な空間設計や清潔感のある設備は、訪れる人々に安心感を与え、地元住民だけでなく近隣都市からの来客にも好評のようです。テガルアール駅がもたらしたアクセスの良さが、このモールの発展に拍車をかけていると考えると、Whooshの開業効果がここにも現れていることが分かります。

テガルアール駅と周辺開発の未来に期待

開業から1年を迎えたテガルアール駅は、まだ静かな田園風景に包まれていますが、未来への期待と可能性を感じさせる場所でした。ジャカルタからわずか47分でアクセスできる利便性は、今後も多くの人々に利用されることが見込まれ、周辺地域の発展に大きく寄与するでしょう。また、将来的な延伸計画が実現することで、ジョグジャカルタやスラバヤなどの都市とも直結し、インドネシア国内の主要都市を結ぶ新たな交通手段として成長していく可能性も秘めています。

今回の旅を通じて感じたのは、Whoosh高速鉄道がインドネシアにもたらす大きなインパクトと、そのインフラが地域の暮らしや経済にどれほどの変化を与えられるかということでした。田園の中に静かに佇むテガルアール駅と、急成長するスマレコンモールという対照的な風景の中で、インドネシアの都市化と経済発展が同時進行している様子を目の当たりにできたことは、非常に貴重な体験でした。

この駅が未来にどのような変貌を遂げ、インドネシアの主要都市間の架け橋となる日が来るのか。テガルアール駅とその周辺の発展を今後も見守りたいと思います。

kenji kuzunuki

葛貫ケンジ@インドネシアの海で闘う社長🇮🇩 Kenndo Fisheries 代表🏢 インドネシア全国の魅力を発信🎥 タコなどの水産会社を経営中25年間サラリーマン人生から、インドネシアで起業してインドネシアライフを満喫しています。 インドネシア情報だけでなく、営業部門に長年いましたので、営業についてや、今プログラミングを勉強中ですので、皆さんのお役にたつ情報をお伝えします。