マカッサル空港はスラウェシの玄関口から 東インドネシアの発展に寄与する
南スラウェシ州のマカッサル玄関口
スルタンハサヌディン国際空港(マカッサル国際空港)は、15世紀にオランダ統治に抵抗したゴワ王国の英雄であるスルタンハサヌディンの名前を使用しています。空港コードはUPG。マカッサルの旧都市名ウジュンパンダンの名残となります。
マカッサル空港はマカッサル中心から約30Km北部隣町である、マロスにあります。3,100mと2,500mの2本の滑走路を持ち、インドネシアの主要都市と結んでいます。
マカッサル市内からは、空港まで高速道路が完備されていますので、観光の中心部のロサリビーチまでは、20分~30分程度で到着でき途中渋滞もないので道中は快適です。
国際空港として、現在は、シルクエアのシンガポールとエアアジアのマレーシア・クアラルンプールへの直行便(現在はコロナで運行停止中)があります。ハッジ巡礼用としてサウジアラビア行きが臨時便で就航しています。
東部インドネシアのハブ空港
2006年に完成した700万人の乗客収容能力のあるターミナルで運用しており、毎日多くの人で賑わっています。
ターミナルは、船の形をした天井が高く開放的な設備となっています。ジャカルタから約2時間半で到着し、マカッサルを経由し同じスラウェシ島内のケンダリ、ゴロンタロ、マナド行きや、アンボン、ソロンなど東インドネシアへのハブ空港としても重要な役割を果たしています。
空港の利用客はほとんどがインドネシア人ですが、トラジャ観光やダイビング目的の西洋人観光客もちらほら見かけます。
空港拡張工事中
現在マカッサル空港の年間利用客は1350万人を超えており、インドネシアでもジャカルタ・スカルノハッタ空港(6590万人)、バリ・デンパサール(2380万人)、スラバヤ(2100万人に次ぐ4番目の規模となっています。(2018年間旅客数)
現在の旅客ターミナルも年中混雑しているため、現在の3倍にあたる15万㎡への拡張工事が進んでいます。滑走路も3500mに延長して大型機の就航も期待されています。
拡張終了後に年間1500万人以上の利用客となり、空港の広さではジャカルタ・スカルノハッタ空港に次ぐ規模となる予定です。
日本との直行便に期待
2019年に日本とマカッサルが直行便で結ばれるかもという情報が入りました。インドネシア国営のガルーダ・インドネシア航空が計画をしたもので、最初は羽田・マカッサル経由・バリ行で飛ばすという嬉しい一報でした。
IDN Times
この計画は、南スラウェシ州のヌルディン知事が九州大学卒業で日本語も話ができて日本との直行便開設に積極的に動いています。
しかし、今の所この話は止まってしまっているようです。
スラウェシ発展に期待
スラウェシ島は日本ではほとんど知られていませんが、島の面積は17万4600平方キロメートルで、世界第11位、インドネシアでは第4位の大きさを誇る大きさです。
スラウェシ島だけで約2000万人が住んでいます。
ジャワ島の開発が進んで、インドネシアの次の発展は、首都が移転する予定のカリマンタン島かスラウェシ島と言われています。
マカッサルがある南スラウシェシ州だけでも1000万人弱の人口を抱えており、海岸線が長く平地も多く漁業や農業も盛んです。
ヌルディン州知事は、日本企業の投資と進出を希望しています。インドネシア人は日本へ憧れて旅行者も増加しています。東インドネシアから日本へ行く際にバリやジャカルタを経由せずに直行で行けるメリットを強調します。物流面でもマカッサルから日本へ、新鮮な魚を航空便で届ける事も可能となり夢が広がります。
コロナ禍の影響で日本との直行便の話も止まってしまった感はありますが、再度日本へ直行便就航の話となれば、人的交流や物流での経済発展が期待されます。スラウェシ島南スラウェシ州が注目されることでしょう。