ケンダリでの週末旅の宿泊に選んだのは、市内中心部に位置する「スイスベルホテル・ケンダリ(Swiss-Belhotel Kendari)」です。ボコリ島でのショートトリップ、RM Samudraでの絶品シーフードを楽しんだあと、ゆっくりと身体を休めるにはぴったりの場所でした。都会のラグジュアリーホテルのような最新設備こそないものの、広々とした客室と心落ち着く景色が揃い、ローカル旅ならではの癒しを感じることができました。
スイスベルホテルは、ケンダリでは数少ない国際チェーン系のホテルで、空港から車で40分ほど、市内中心部からもアクセスしやすい立地にあります。
外観はやや年季の入った印象を受けるものの、エントランスやロビーは広く、スタッフの対応も丁寧で好感が持てました。ロビーには落ち着いた色調のソファが並び、ゆったりとチェックインを済ませることができます。
訪れたのは午後5時頃で、日が傾き始める時間帯。ホテルの中は静かで、ビジネス利用客と見られるゲストが数組、ラウンジでくつろいでいる様子が印象的でした。
今回利用したのは、スタンダードルーム。部屋のドアを開けた瞬間、予想以上にゆったりとした空間が広がっていました。ベッドは大きめのキングサイズで、ふかふかとした寝心地が一日の疲れを優しく包み込んでくれます。ベッドはキングサイズで、寝心地も上々。窓際にはソファとローテーブルが置かれ、くつろぐのにちょうどよいスペース。デスクスペースも大きめで、ノートパソコンを広げても余裕があり、旅先でもしっかりと作業ができる快適な環境です。バスルームはシンプルながらも清潔で、シャワーの水圧や温度も問題なし。バスタブはありませんが、旅の疲れを流すには十分な設備でした。
設備面にはところどころに経年を感じる部分もありますが、清掃が行き届いており、不快に感じるような点は特にありません。スイスベルの部屋のつくりはどこも統一感があり、シンプルながらも落ち着いた雰囲気で、個人的にもとても好みの設計です。テレビ、エアコン、冷蔵庫、湯沸かしポットなどの基本的な設備もそろっています。
今回の滞在で特に印象的だったのが、部屋の窓からの眺めです。カーテンを開けると、目の前に広がるのは、都市部とは思えないほどのどかな草原風景。背の低い建物の屋根がぽつぽつと見えるだけで、その向こうには広大な緑地が広がっていました。夕方のやわらかな光が草原を照らし、まるで絵画のような穏やかな景色が広がります。この景色を見ていると、自然と呼吸が深くなり、気づけばソファに身を預けてしばらくぼんやりとしていました。ケンダリが都市であることを、一瞬忘れてしまうような、そんな癒しの時間でした。
スイスベルホテル・ケンダリは、最新の高級ホテルのような煌びやかさこそありませんが、今回の宿泊料金は1泊あたり600,000ルピアと、内容に対して非常にリーズナブルだったのも大きな魅力です。居心地の良さとローカルならではの空気感が見事に調和したホテルです。広々とした客室と癒しの景色、丁寧なサービスが揃ったこのホテルは、ケンダリを訪れる旅行者にとって、拠点としても滞在先としても十分満足できるクオリティを備えています。
観光やビジネスの合間に、静かな部屋でのんびりと過ごす時間。スイスベルホテルは、そんな穏やかなひとときを提供してくれる場所でした。次回ケンダリを訪れる際も、ぜひ再訪したいと思えるホテルです。