マカッサルのテマン・バス(Teman Bus)は利用しにくい
マカッサル市の交通事情
マカッサルはインドネシアで第7番目に大きな都市で、人口は150万人を超えています。しかし、長年にわたり公共交通機関の発展が遅れていました。市民の移動手段としては主に車やバイクが利用され、年々交通渋滞が悪化しています。
Teman Busの導入
2020年、インドネシア運輸省がBuy The Serviceプログラムの一環としてTeman Busを導入しました。このプログラムでは、政府が事業者に補助金を提供し、新しい公共交通機関を開発することを目的としています。バスの開発と交通管制システムの高度化を通じて、自家用車やバイクの使用を減らすことが狙いです。公共交通機関が整備されていないことで自家用車の利用が増加し、渋滞や大気汚染につながっている課題の解決が期待されています。現在、マカッサルのほか、メダン、スラカルタ、ジョグジャカルタ、パレンバン、バンドン、スラバヤ、バリ、バンジャルマシン、バニュマスなどの各地方都市でBTSによる路線バスが運行されています。
マカッサルのテマン・バスについて
運賃: 4,600ルピア(約45円)でどこでも乗降可能。高校生以下と障がい者は無料。
支払方法: すべてキャッシュレス決済。電子マネーカードかQRコード決済のみ。インドネシアの各銀行が発行する電子マネーカードは、コンビニや銀行で購入可能です。電子マネーカードはインドネシアの各銀行が発行しており、コンビニや銀行で購入が可能です。例としてはMandiri銀行のe-money、BRI銀行のBrizzi、BNI銀行のTap Cash、BCA銀行のFlazzなどが挙げられます。
定員: すべて中型バスで定員40名(座席20)。
運行ルート
87台のバスが4つの路線(Koridor1~4)で運行。Koridor(コリドー)はインドネシア語で「廊下・通り」を意味し、ここでは路線を指します。時刻表はなく、交通状況によりますが各路線は約10分おきの出発とされています。
コリドー 1: パナクカン モール – ガレソン港
コリドー 2: パナックカン モール – スルタン ハサヌディン国際空港
コリドー 3: キャンパス 2 PNUP – キャンパス 2 PIP
コリドー 4: ゴワ ウンハス エンジニアリング キャンパス – パナクカン モール
利用状況の課題
テマン・バスは価格が手頃で便利ですが、複雑な接続と多くのバス停により、主に地元住民(高校生)や時間に余裕のある利用者のみが利用されています。特に、利用客の少なさは重要な課題となっており、時間に制約のある利用者は高くてもオンラインタクシーを選好する傾向があります。とにかくバス停が多く、色々な場所を迂回しながら進むので、思いのほか時間がかかります。バス停もどこにあるのかわからず、バスが近づいたら、手をあげて知らせるといった方法で乗車します。安くて便利な公共交通機関であるテマン・バスですが、マカッサル市民にはまだ十分に受け入れられておらず、利用客の増加のためには、もうひと工夫が必要だと感じています。
詳細なバス停ルートはこちらから
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