2月24日放送のTBSテレビの「世界くらべてみたら」の世界都市伝説SPにジャカルタのタムリン・シティモールのコスモ・パークが紹介されました。インドネシアで大人気の日本人パーソナリティの加藤ひろあき氏が紹介していました。見逃した方も必見、ジャカルタの不思議をご案内します。
今回ご紹介するタムリン・シティモールは、ジャカルタで一番の繁華街のロータリーにあるグランド・インドネシア・モールの隣に存在します。タムリン・シティモールの屋上に実は住宅地が存在します。
その名は、コスモ・パークと呼ばれ、住宅が整然と並び、住宅の前には道路やテニスコート、プールなどが設置され、そこだけ切り取るとごく普通の閑静な住宅街ですが、ひとたび俯瞰すると、そこは10階建てのショッピングモールの屋上というから驚きです。
まさに、天空の住宅ともいえる不思議な住居ですが、コスモ・パークは10年以上前に建設されたのですが、屋上に住居があるのはあまり知れ渡っていませんでした。
天空の都市として脚光を浴びたのは、ドローンで撮影されたシュールな映像が世界に広まったからといえるでしょう。
その映像がこちらです。
箱庭にあるミニュチュアかと思える映像は、実際に住人がいて普通の生活を送っています。住人以外はこのフロアに入る事ができないため、普段買い物に来ていても、気が付かないということです。
住居からエレベーターで降りれば、真下はショッピングモールなので、食料品を買い貯める必要もなく、毎日新鮮な食品が買えると便利な暮らしぶりが紹介され、ジャカルタで雨季に頻繁に起きる洪水の心配がないので安心との意見もあり、住民の満足度は高いということです。
屋上へは車でも出入り可能で、専用のスロープを使って、家の前の駐車場に車を止めることができます。テレビでは、家からモールの出口まで車で8分もかかってしまうと笑っていました。
一方で、風が強い時洗濯物が飛んでいってしまい、うかつに外に洗濯物を干せないとビルの上ならではの生活の様子も紹介されました。
ちなみに、住宅の価格は、リビング、書斎、ベッドルームの中にある浴室などがあり4LDKの家具付きが約4500万円と紹介され、ジャカルタと日本の物価の違いが11倍違うので、インドネシア相場で約5億円ということです。
こちらの動画でコスモパークを紹介しています
デパートの屋上に住宅を建てるという、奇想天外の都市開発にも見えますが、ジャカルタ市内に1000万人以上も住む人口密度を考えると、単に住宅が足らない事に加え、洪水問題や、慢性的な交通渋滞、深刻な環境汚染と問題が山積です。
ジャカルタにこれ以上負荷はかけられないと、首都移転計画もされています。
こういった街が存在するのも、ジャカルタ特有の事情があっての皮肉な結果となったことを物語っているような気がします。