【インドネシア】従業員全員がもらえる!レバラン手当とは
今年は4月13日からインドネシアでは、ラマダン(断食月)に入り、断食(プアサ)を行います。
約1ヶ月間続くのですが、断食期間あけの大祭(レバラン)に入る前に政府機関や企業は公務員や従業員全員にレバラン手当を支給する義務があります。
本日は、レバラン手当についてお話します。
レバラン手当とは
レバラン手当は、THR (Tunjangan Hari Rayaの略)と言われ、宗教大祭手当とも呼ばれます。年に一回従業員に手当の支給があります。
賞与(ボーナス)と表現する人も多いですが、正しくは「手当」であって、賞与ではありません。
支給対象者
イスラム教徒に限らず、ヒンドゥ教徒、仏教徒やクリスチャンも対象となりますし、インドネシア人だけではなく、外国人従業員も同じく対象となります。
日本人でも、本社からの駐在派遣の場合は該当しませんが、インドネシア企業に務める日本人でも対象です。
支給は義務!
レバラン手当は労働法で義務付けとなっているので、レバランが始まる一週間前までに全ての従業員(どの宗教かに関わらず)に支給しなければなりません。
支給金額
おおよそ給料1ヶ月分くらいあげればよいと言われています。
勤続一年以上であれば少なくとも固定給一ヶ月分を支給
勤続一ヶ月~一年未満の場合は、勤続期間に応じて金額を算出の上支給します。
固定給 ÷ 12 ×大祭日までの勤続月数
また、レバランより逆算し、30日以内に退職する場合にも支給義務ありますので注意が必要です。
支給時期
レバラン手当は、レバランの1週間前までに支給することが法律により義務付けられていますが、一般的には2週間前までに支給すること多いようです。
経済成長を後押しできるか
インドネシアではレバラン手当が支給されると、個人消費が拡大します。インドネシア政府は、Eコマースの利用増加を見込んで、レバラン10日前から6日前にかけての5日間を「オンラインショッピングの日」に設定して、宅配料を無料にするための補助金を出すことを決定しました。
レバラン手当を個人消費につなげて、経済成長を後押しして、なんとか今年の経済成長率5%の目標を達成するための契機としたいようです。