インドネシアでのチップは、必要か否か?
インドネシアに来た際、チップをどうすべきかという疑問がしばしば生じます。今回はインドネシアのチップ文化についてお話しします。
インドネシアのチップについて
インドネシアでは、欧米のような義務的なチップ習慣はありませんが、感謝や謝罪を伝える手段としてお金を渡す習慣が存在します。インドネシア人が感謝を意味してお金を渡す場合、それは通常フェイス・トゥ・フェイスでのサービスを受けた際です。インドネシア人同士のやりとりでは、小さなお願いをした際に少額を渡すことが一般的です。
しかし、チップは義務ではなく、渡すかどうかは個人の選択です。チップを渡すことで、店員、ドライバー、美容師などに良い印象を残すことができますが、相手にとってチップはボーナス的なものと捉えられています。
日本に住む人々はチップ文化に抵抗を感じることが多いですが、海外に住んでいると、サービスに応じたチップを支払うことが一般的になります。ただし、チップの支払いは個人の判断に委ねられており、義務ではありません。
チップが期待されるサービスとそうでないサービス
インドネシアでは、屋台や一般的なレストラン、ホテル、美容院ではチップは必要ありません。飲食店の場合、フルサービスを提供するレストランでは元々5〜10%のサービス料が加算されることがありますが、これはサービス提供の一部として含まれるため、客側から追加でチップを支払う必要はありません。
タクシーでのチップ
タクシーでは、チップを渡すというよりは、お釣りを受け取らないという解釈が一般的です。Rp.5,000(約50円)のお釣りを返そうとしても、「結構です、受け取ってください」と言ってあげると良いでしょう。Rp.10,000(約100円)以上の場合は、お釣りを返してもらっても良いです。オンラインタクシーも普及しており、チップをオンラインで渡すことも可能です。
駐車場での支払い
駐車場での支払いはチップではなく、バイクや車を停める際には、通常男性が寄ってきて駐車料金を要求します。料金は場所によって異なりますが、Rp.3,000~Rp.5,000(約30円から50円)程度が一般的です。
ホテルでの荷物運びやマーサージの後の小額のチップは一般的ですが、これも義務ではありません。チップの相場を崩す行為は避けるべきです。「無理やり親切をする人」=「チップをもらおうとする人」という認識を持つことが大切です。
チップの渡し方のマナー
インドネシアでは、チップを渡す際に右手を使用するのが一般的です。右手で渡すことは尊敬の表れとされています。右左利きに関わらず、物を渡す時と受け取る時は常に右手を使用します。また、金額を見せないようにすることも重要です。インドネシアでは、良いことをする際に他人に見せないようにするマナーがあります。
子供ビジネスに注意
渋滞時などに見られる子供ビジネスには注意が必要です。これらの場合、チップを支払うことは不適切なビジネスを助長することになります。チップを渡さないことが推奨されます。
最後に
インドネシアのチップ文化は日本人には馴染みが薄いかもしれませんが、旅行中はその土地の文化に適応することが重要です。個人的にチップは、お互いが気持ちよくなるためのものだと考えています。様々な場面でのチップの相場を紹介しましたが、サービスレベルに応じて臨機応変に対応することが大切です。「テリマカシー=ありがとう」と言いながらチップを渡せば、トラブルを避けつつ、お互いに気持ち良い交流ができます。正解も間違いもないと思いますが、要はお互いに気持ちよくなるためのものとしてチップをあげるように心がけると良いでしょう。
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