オランダの地図大手トムトムは、2020年の世界渋滞都市ランキングと交通情報をまとめた「トムトム・トラフィック・インデックス」を発表しました。
世界全体で、調査開始以来初めて、渋滞レベルが減少傾向に転じたと報告されています。
ジャカルタの渋滞が2019年と比較して、19ポイントも下がって渋滞率36%と大幅に改善されています。日本の渋滞レベルでは前年比でほぼ横ばいとうい結果でした。
世界全体でみると、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、第1回目のトラフィック・インデックス公開以降10年継続して増加傾向にあったこれまでの結果から一転し、調査対象57カ国416都市のうち、387都市において渋滞レベルが大幅に低下(平均21%)したそうです。ラッシュ時の渋滞レベルは平均28%という大幅な低下を記録しました。
世界で最も渋滞が激しかった都市として、1位にロシアのモスクワ(54%)、2位にインド・ムンバイ(53%)、コロンビア・ボゴタ(53%)となり、前年調査でのトップ3と比較すると各都市の渋滞レベルは大幅に低減しました。
>>トムトム社サイト
2020年は初めてジャカルタが最も混雑した都市の範疇から外れて31位となりました。
渋滞率は2019年に比べ19ポイント下がって36%でした。
2019年は調査で10位、混雑率53%でしたので大幅に改善しました。
この結果についてジャカルタ特別州交通局のリプト局長は州による様々な渋滞緩和対策が功を奏したと主張していますが、昨年4月に初めて大規模社会的制限(PSBB)が実施された際には渋滞度が11%と2020年内では最低を記録しましたが、6月に制限が緩和されると渋滞度は26%に上昇しました。
TomTom社のデータによると新型コロナウイルス感染予防対策が渋滞の減少に大きな影響を及ぼしていることが浮かび上がってきます。
トムトム社のサイトをみると、現時点での混雑度や、交通渋滞の長さ、時間帯による混雑具合などリアルタイムで確認できるため、非常に便利です。
月間毎や、曜日毎のデーターもわかりやすくまとめられているので、見ていておもしろいです。
例えば、2020年に一番渋滞がひどかった日は、2月28日で混雑率86%!とでます。
また、渋滞で失われた時間が表示されており、年間どれくらい渋滞で余分な時間がかかったかなど、数値化されていてわかりやすいです。
2020年ジャカルタでは、126時間=5日+6時間も渋滞で時間を費やしたとなっています。
日本国内での渋滞レベルは、調査対象5都市において前回調査比0~2ポイントと小幅な変化にでした。
年間平均で最も渋滞が激しかった都市は東京(41%・世界19位)、次いで大阪(35%・世界33位)、名古屋(33%・世界38位)となりました。
2020年 | 都市 | 混雑率 | 2019年 | 混雑率 | 2018年 | 混雑率 |
1位 | モスクワ(ロシア) | 54% | 6位 | 59% | 5位 | 56% |
2位 | ムンバイ(インド) | 53% | 4位 | 65% | 1位 | 65% |
3位 | ボゴタ(コロンビア) | 53% | 3位 | 68% | 2位 | 63% |
4位 | マニラ(フィリピン) | 53% | 2位 | 71% | 未調査 | |
5位 | イスタンブール(トルコ) | 51% | 9位 | 55% | 6位 | 53% |
6位 | バンガロール(インド) | 51% | 1位 | 71% | 未調査 | |
7位 | キエフ(ウクライナ) | 51% | 12位 | 53% | 13位 | 46% |
8位 | ニューデリー(インド) | 47% | 8位 | 56% | 4位 | 58% |
9位 | ノボシビルスク(ロシア) | 45% | 23位 | 45% | 16位 | 44% |
10位 | バンコク(タイ) | 44% | 11位 | 53% | 8位 | 53% |
19位 | 東京(日本) | 41% | 32位 | 42% | 25位 | 41% |
31位 | ジャカルタ(インドネシア) | 36% | 10位 | 53% | 7位 | 53% |
33位 | 大阪(日本) | 35% | 57位 | 36% | 43位 | 36% |
38位 | 名古屋(日本) | 33% | 85位 | 33% | 71位 | 32% |