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スラウェシ島の秘境!死のために生きる町!トラジャ

スラウェシ島 タナ・トラジャとは

インドネシア中部、スラウェシ島中央部の山間地域の通称。

先住民トラジャ人が多く居住し、タナ・トラジャは「高地の人々の土地」の意味。

行政中心地はマカレ、観光・商業の中心地はランテパオ。

さらに、ランテパオ(Rantepao)は、「天空の町」の意味だそうです。

標高1000メートル前後の高地であり、コーヒー栽培、棚田による水稲耕作が盛んです。

トラジャ族(Toraja)は、マレー系の先住少数民族。トラジャ族総人口約65万人のうち約45万人はタナ・トラジャに居住しています。

住民の多くはトラジャ族であり、ほとんどはキリスト教を信奉し、土着のアニミズムが続く独特の文化です。

町の周辺で行われる水牛を生贄にする大規模な死葬儀式や特徴的な家屋トンコナンが観光の目玉の一つとなっています。

タナ・トラジャまでの行き方

タナ・トラジャにおける観光拠点としてまず目的地となるのは、ランテパオです。

マカッサルからランテパオに近いポンティク空港まで、飛行機で1時間です。しかし1日1便しかなくWEBでの予約はできなく、料金が高いため一般的ではありません。

多くの旅行者は、マカッサルから夜行バスが運行されているので、それを利用するか運転手付きレンタカーを借りていく事になりますが、300Km位の距離を一般道だけで進むため、バスだと約8時間、レンタカーでも途中休憩しながらだと6~7時間はかかります。

トラジャ観光では最低2泊は必要です。宿泊施設は様々な選択肢がありますが、是非トンコナンに宿泊することをおすすめします。

タナ・トラジャで行くべき5選

ロライ(Lolai Tongkonan Lempe)

朝4時頃起床し日の出前に到着するようにしましょう。美しい自然のパノラマがあるため、朝は雲が広がり、高台からトンコナンが並ぶランテパオの街を見ることができます。運がよければ日の出と雲海の幻想的な世界に出会えます。天空の町を象徴する場所でしょう。朝は寒いので、ジャケットは忘れずに。

ケテケス(Ke’te’ Kesu’)のトンコナン

尖った巨大な屋根を備えたカラフルな木彫り細工の伝統的な家屋の様式トンコナン(tongkonan)を町のどこでも見る事ができます。
ランテパオ郊外にあるケテケスは、典型的な集落景観が残っています。高床式の船形屋根は、船に乗り川を流れこの世にやって来て、死んだ後また船(棺桶)に乗りあの世に戻っていくという考え方があるそうです。

トラジャ観光の目玉は、トラジャ族が伝える「死のために生きる」という死生観と言われています。
トラジャ族の社会において、葬儀は労力面も費用面からも最も贅を尽くした行事です。財力や権力を持つ者ほど、葬儀もまた盛大なものになる。このような大規模な葬儀を行なえるのは貴族だけに限られています。

トラジャ族は、肉体的な死を迎えると、トンコナンに安置され、死者の魂は村の中を一時的に彷徨っているだけであり、遺体は生前同様に家族と共に過ごす。死を突然で断絶的な出来事とは考えず、プヤと呼ぶ魂の地へ至るゆるやかな流れの一環と捉えている。葬儀が終わると故人は正式に亡くなったと見なされます。葬儀は数週間、ときに数ヶ月または数年に亘って行なわれる事もあるらしく、彼らの葬儀は、通常規模でも数百人の参列者が出席し、数日間続く社会的に重要な行事とされています。

トラジャ族社会において、家族の関係は社会階級にも支配されていたそうで、階級は3つあり、貴族、一般人、奴隷であった。
貴族階級は、上界から降臨した始祖たちの直系子孫だと信じられており、トンコナンを住居としている。一般人は「バヌア」と呼ばれる竹製の家に住み、奴隷は、貴族の主人が住むトンコナンの周りに建てられる粗末な小屋に住んでいました。

トラジャの人々の富は水牛の所有頭数で決まったそうで、トンコナンには水牛の角が飾られ、その数の多さが権力の象徴を表すそうです。

ランテパオ ボル 市場

市民の生活用品や食べ物が並ぶ市場です。

その中に水牛、豚、鶏などが集まっている場所がありますが水牛市場は見ものです。

トラジャにおける重要な葬儀の儀式に水牛の屠殺があるからです。

値段が300万円以上もする白い水牛が喜ばれるそうです。

その人物が持つ権力が大きければ、屠殺される頭数も増える。水牛の体と頭は式場に並べられ、「眠る場所」にいる主人が来訪するのを待つ。

トラジャの信仰では、魂の地へ向かうには水牛が必要で、その数が多ければより速やかに到着することができるとされているからです。

ロンダ(Londa Ancient Graveyard)

石の断崖の安置所

断崖に横穴を開けた岩窟墓がある。タウタウ人形に見守られた頭蓋骨が並び、朽ちた棺桶が安置されており、土着のアミニズムに触れることができる。

葬儀が終わると、遺体は棺に収められる。棺が安置される場所は三種類あるそうで、石の断崖に掘られた室、洞窟、または断崖に吊るされるかのどれかである。
富める者が収められる断崖の石室は、掘り上げるまでに数ヶ月がかかり、費用もかかる。

洞窟は、家族全員さえ安置できるほど大きなものもある。
断崖にはバルコニーが設けられ、外界を向いたタウタウと呼ばれるパラミツの木で作られた像が置かれています。

洞窟探索は、是非ランプを照らして道案内してくれるガイドを頼むことをおすすめします。きっと今まで経験したことがない世界に連れていってくれるでしょう。

キリスト像(Jesus Christ Blessing Statue)

トラジャ人のほとんどは、キリスト教の信者であり、この像は山の頂上に建てられ、マカレの町からタナ・トラジャを一望できる場所にあります。

地元の人は、世界一高いキリスト像であると自慢していますが本当でしょうか。

とにかく景色は、抜群に良いので、観光の最後に是非訪問してみてください。

ロンダの死の世界を見た後で訪問すれば、清々しい気持ちになると思います。

番外編 途中の休憩

トラジャからの帰り道も約6時間はかかりますので、途中休憩しながらマカッサルまで戻りましょう。

女山(Gunung Nona)

山道途中のコーヒーショップで休憩。
高原の風が心地よく、女山の奇形が旅気分を盛り上げてくれます。

パレパレ BUKIT KENARI Hotel

ランテパオからマカッサルの中間地点となる港町パレパレは海鮮料理の宝庫。
特に中華料理は絶品。景色も良いので高台から海を眺めながらの食事休憩に最高です。

kenji kuzunuki

葛貫ケンジ@インドネシアの海で闘う社長🇮🇩 Kenndo Fisheries 代表🏢 インドネシア全国の魅力を発信🎥 タコなどの水産会社を経営中25年間サラリーマン人生から、インドネシアで起業してインドネシアライフを満喫しています。 インドネシア情報だけでなく、営業部門に長年いましたので、営業についてや、今プログラミングを勉強中ですので、皆さんのお役にたつ情報をお伝えします。